中国輸入OEM生産のやり方完全解説

「相乗り出品にはもう疲れた・・」

「どこかから仕入れるのではなく自分の好きなものを売ってみたい」

そんな思いを抱いている人のために今回の記事を書きました。

今回は分かりやすいように中国輸入を例にしていますが他の国でも可能です。
その点を踏まえてご覧になってください。

中国輸入で価格競争に嫌気がさしてOEMやオリジナル商品作成に取り組もうとする人は多いです。しかし多くの人が失敗しています。理由は簡単です、力不足です。

オリジナル商品を作れば同じ商品ページに被せられることがなくなり独占できるというメリットばかりに目が行き本質を見れていないのです。

正直作るのは中国でなくても東南アジアでも日本でもアメリカでもどこでもいいのです。

また最近は中国人セラーが日本Amazonに参戦してきて稼ぎづらくなっていると言われていますがこのページにまとめた方法をきちんと遵守してブランディング重視の販売方法をとっていけば恐れることはありません。

覚えることは多いと思いますが一つずつ着実に身につけていきましょう。

なおこの記事では中国輸入OEMのやり方を解説していますが既製品を仕入れて販売するような単純転売の中国輸入のやり方は以下のページにまとめていますのでそちらをご覧になってください。

参照:中国輸入転売のやり方

OEMは上級者向けなのでOEMに取り組みたいという方もまずは単純転売(簡易OEM含む)から始めることをおすすめします。

中国輸入OEMのやり方・手順

  1. 市場調査・競合調査
  2. 商品リサーチ
  3. ブランディング・集客方法の検討
  4. 競合調査(2回目)
  5. 資金繰りの検討
  6. 見積もり依頼
  7. サンプル送付
  8. 材質等再検討
  9. 生産依頼
  10. 商品ページ作成
  11. 検品・輸送
  12. 販売開始
  13. レビュー集め・広告
  14. 改善点のリストアップ
  15. 次回の生産へ

が私が行っている中国輸入OEMのやり方・手順になります。

後ほど解説しますが一旦以下の中国輸入OEMの大枠の部分から見ていきたいと思います。

  1. 中国輸入OEM費用
  2. 工場の探し方
  3. 中国輸入におけるコンサルの必要性
  4. 中国輸入でよくあるトラブル
  5. 中国輸入と「集客」

中国輸入OEMの費用

中国輸入OEM生産で必要な費用はタオバオやアリババで仕入れる単純転売の場合と比べて多くなります。

リスクヘッジすることを考え3商品ほどは作った方がいいのでジャンルにもよりますが3種類で最低50万円はかかります。

これは商品代金と送料だけの料金なのでマーケティング費用や勉強代などが別途かかってきます。

中国輸入OEMの工場探しの方法

中国には無数の工場があり繊維系が得意な工場もあれば工業製品のOEMが得意な工場もあります。

おすすめの工場を紹介しているサイトもあるかもしれませんがそこで紹介されている工場はほんの一部であり、ライバルと差別化を行うことができません。

そのため必要な情報は中国輸入のおすすめの工場ではなく、中国輸入で使える工場の見つけ方のはずです。

日本に在住している中国人の方は多いので身の回りかクラウドワークスLancersなどのアウトソーシングサイトで中国人の方を見つけ工場探しを手伝ってもらうのが一般的なやり方です。

なおアリババなどで自力で見つけることも出来、その方法は以下のページにまとめています。

参照:中国輸入Amazon輸入で月利1000万円以上稼ぐ方法

中国人の方に中国の検索エンジン「Baidu」で工場を探してもらうというのも一つの選択肢ですが中国の方は横の結びつきが強いので親戚から探してもらうというの一つの手で実際に私もこのやり方で工場を探してもらったこともあります。

またはOEMを行っている中国輸入代行の会社を探すという手もありますがこちらは費用が高くなりがちなので便利だとしても工場は自分で見つけて

発送に関しては自分で送った方が安ければ自分で代行会社に任せた方が安ければ代行者に任せてどちらでも問題ありません。

1000kg以内であれば代行会社の方が安くなるケースが多いです。(代行会社によります)

ただし後程の交渉や検品などのフェーズがあるため利用はほぼ必須になってきます。

参照:中国輸入代行会社の比較一覧

工場の選択肢が5つくらい揃ったら全ての工場に同時に同じサンプルの製作依頼をかけ

  1. 納期が早い
  2. 出来が正確
  3. コミュニケーションに問題がない

などの条件を見て工場を決定します。

中国輸入OEM販売にコンサルは必要?

以前輸入ビジネスのコンサルは受けた方がいいの?という記事で成功するまでの時間を短縮としたい人は受けるべきで時間がかかってもいいのであればこのブログを隅々まで読んでもらえば大丈夫と書きましたが中国輸入OEMに関してははっきり言ってコンサルを受けないと厳しいと思います。

それは中国輸入OEMの鍵を握るのはマーケティング部分だからです。

ノウハウをなんとなく知っているだけでは成功するのは難しいジャンルです。

中国輸入OEMでよくあるトラブル

サンプルと本物が違うことがある

サンプルを発注するときは1個だけで発注するのはやめた方がいいです。

1個だけサンプルを頼むとたまたま出来のいいものだけを見せてくる可能性があります。

複数個頼んでクオリティのばらつきを事前にチェックしておきましょう。

もちろん中国でもクオリティが高い工場はいくらでもあります。

そのような工場は実際にサンプルをオーダーして見つけていくしかありません。

日本企業相手に取引経験があるかを聞いておくと安心です。

条件がサンプル発注時と違う

発注時点ではAという商品を作るのに100元と言われてサンプルを頼んだのにいざ発注となると確認不足で本発注の時には別の検品費用や手数料がかかる、といったトラブルは非常によくおきます。

これは相手のせいというより単純に確認不足です。

向こうも別の費用がかかるのは当然だと思っているのでいちいち説明しないのです。

というわけで本発注の時はnet(ネット)ではなくgross(グロス)でいくらかかるのかということを必ず確認しましょう。

値段交渉をしないと損をする

中国は欧米社会と同じで値切りをする商習慣があります。

そのため最初に提示された価格をそのまま受けていては損をします。

こう言うとカウンターオファーで値引きを提示しても受けてくれなかった、という人がいますが値切りというのはただ安くしてくれ、というだけではありません。

相手へのメリットを示さなければ何も意味はないのです。

複数買い、リピート、日本マーケット以外への販売、展示会への出店などによる将来性など交渉材料は色々あります。

不良品の発生

中国輸入OEMでは不良品が一定の確率で発生するものです。

不良品は検品時にはじいてくれますがその検品費用が別でかかる工場もあります。

また不良品の発生のより納期が遅れることはわりとよく起こります。

そうなるとトータルで利益は出てもキャッシュフロー的に割に合わないこともあるのでやはり工場選びからしっかり行いたいところです。

販売戦略がないと売れない

ページを独占したいからと安易にOEMをして新規出品してもむしろ相乗り出品の時より売れないでしょう。

これは商品への集客経路を作れないことにより起きます。

上級者よりの中級者以上でないとOEM販売は成功しないのでまずはパッケージだけの簡易OEMなどからスタートしましょう。

中国輸入オリジナル商品に必要なものは「集客」

ここまで中国輸入OEM生産の方法を紹介してきましたが商品を作っても集客できなければ売れません。

ではOEM、オリジナル生産した商品に人を集客するにはどのようにすればいいでしょうか?

集客に必要なものは以下の3つです。

  1. 口コミ
  2. SEO対策
  3. 広告

まずは口コミから見ていきましょう。

Amazon集客と口コミ

Amazonで販売することを前提にした場合口コミというのは何でしょうか?

アフィリエイターの紹介?
友人の紹介?
SNSでの拡散?
Amazonのレビュー?

これらは全て口コミに属しますが一般的に物販に従事している人がコントロールできるのはAmazonのレビューだけです。

vineというサービスを使うとサンプルを提供することによってレビューを受け取ることが出来ますがこれはYendor Expressを利用している一部の出品者やメーカーにしか提供されていません。

SEO対策

販売している商品を上位表示させるためにはAmazon内SEOと言われるものを実践しなければいけません。

後ほど改めて紹介しますがこれを改善するだけでもすでに出品している商品の特定キーワードに対する表示順位を上げることは出来ます。

特定キーワードと書いているのがポイントでAmazon内集客はGoogle内集客同様キーワードごとに上位表示されたり下位表示されたりするのです。

例えば以下の図では最初iphone ケース”で検索し次に”iphone ケース 6s”で検索しています。

すると赤線で囲った商品の順位が変わっていることが分かります。

Amazon_co_jp__iphone ケース 2 Amazon_co_jp__iphone ケース_6s

もっと極端な例も存在し購買につながるキーワードがいくつかあったとして特定のキーワードでは1ページ目に表示されても特定のページでは3ページ目にも表示されないようなケースもあります。

この特定キーワードでの表示順位を上げるという考えが大切です。

全ての関連キーワードで全て上位表示というのはかなり難しいです。

達成できるのは特定のカテゴリーでベスト10に入るようなものばかりです。

またどんなキーワードでも集客できるかというとそれは出来ません。

ここが集客の難しいところでもあり面白いところでもあるのですが関係のないキーワードでも一時的に上位表示させることは出来るのですがそうなるとCVR(成約率)が下がるので結果として表示順位は落ちていきます。

規制製品だとすればどういったキーワードで表示されるのかではなくどういったキーワードで購入してくれるのかを考えてみてください。

この経験は商品を作るときにも生きてきます。

すでに売れているものを単に真似したって勝てるわけがないのです。

上位表示というのは他にも表示される商品があるからこそ”上位”という言葉が付くのです。

上位表示には売れた個数やレビュー数も当然関係してくるので先に販売している商品のほうが当然有利です。

目安にすぎないのですが私はAmazon内SEO改善だけだとレビュー数30以上の似た商品がある場合は作成を行いません。

Amazonで評価を上げる裏技など他の集客テクニックも駆使する場合、例えば広告を使う場合は評価数50位までは後発でも勝てますしvineも駆使するのであれば評価数100位でも逆転したことはあります。

しかしどの方法を用いるにしろ既存のものと同じものを作ることはありません。

そもそもそれだと面白くない、と思う人やまたは自分のブランドを作りたいという思いを持っていない人でないと中国輸入のオリジナル販売はやるべきでないです。

集客は学ぶことが多く難しいためです。
何事にも学習コストというものがあります。

例えば弁護士や弁理士の資格は持っていたら物販にも役立つでしょう。

しかし最低3年ほどは勉強時間が必要だと思います。

Amazon内集客は学ぶのに半年はかかります。
さらに俯瞰してweb集客を学ぶには1年半はかかります。

オリジナル商品作成のためのマーケティングも1年はかかると思います。

だからこそ世の中には専門家がいてお金を払って依頼するという仕組みで社会が成り立っています。

もちろん身につけたらリターンが大きい分野だと思いますし時間が許すのであればおすすめします。

物販において他にも1人で全部やるのであれば通関方法やロジスティクスなども学ばなければいけません。

しかし私はこれらの分野においては基礎的なことは分かっても深いことは分かりません。

正直興味もありません、代わりにやってくれるプロがいるからです。

人生が無限にあったら勉強しているでしょう。

税務や法務などもそうです。
一般の人よりは確かに詳しいです、しかしこれらは毎年ルールが変わります。
だからこそ専門家に任せています。

オリジナル商品で大きな売り上げを作っていきたいのであれば集客とそもそもどういった商品を作ればいいかというマーケティングは欠かせません。

正直この2個の力があればどうにかなります。

そしてこれらを業者に外注するか自分で身につけるかはあなた自身が選択するべきことです。

広告(Amazonスポンサープロダクト)

最後の集客方法は広告です。

広告はいいものです、今日かければ今日商品を売ることも可能だからです。

Amazon内SEOは徐々に効果を出すものなのでオリジナル商品を新規出品してすぐに商品を売るには広告は必須です。

どんなキーワードで出稿すべきかというのは実は上位表示の時の考えと同じでコンバージョンを意識すると簡単です。

Amazonで広告というといくつか種類がありますがメインとなるのはスポンサープロダクト広告です。

オートターゲティングにしていると購買に繋がらないワードでも表示されてしまい結果として商品ページのCVRが下がってしまいます。

本気で売りたい人は必ずマニュアルターゲティングで売るようにしてください。

さらに詳しく知りたい方はAmazonスポンサープロダクトの活用法についてリンク先にまとめていますのでご活用ください。

Amazon内SEO

Amazon内SEOに関してはリンク先に詳しくまとめているのでそちらを参照してください。

確かに上位表示するためのテクニックは存在しますが常にコンバージョンを意識していれば特別なことをしなくても上位に上がってきます。

中国輸入OEM生産・販売の流れ

集客方法がわかったところで再度全体の流れを見てみましょう。

  1. 市場調査・競合調査
  2. 商品リサーチ
  3. ブランディング・集客方法の検討
  4. 競合調査(2回目)
  5. 資金繰りの検討
  6. 見積もり依頼
  7. サンプル送付
  8. 材質等再検討
  9. 生産依頼
  10. 商品ページ作成
  11. 検品・輸送
  12. 販売開始
  13. レビュー集め・広告
  14. 改善点のリストアップ
  15. 次回の生産へ

少なく見ても本気でオリジナル商品を売るのであればこれだけのことは必要です。

市場調査・競合調査

実際にサンプルを売ってテストマーケティングを行う方法とツールなどを使ってデータ分析を行う方法があるので分けて解説します。

サンプルを売ってテストマーケティングを行う方法

リサーチを終えたら生産可能な工場をリストアップして実際に生産に移りますがまずサンプルを作ってもらうようにしてください。

このサンプルをメルカリかヤフオクで売ります。

大体いくらなら売れるかというのもこの辺りで測定します。

Amazonではヤフオク、メルカリの1.2倍ほどの価格でも売れます。

ここからはAmazonの商品ページの作り込みに移ります。

なおAmazon以外のブランディングページ(HP)の作成も重要です。

簡単に言えばAmazon以外の商品ページの作成のことです。

今の消費者の多くははじめて触れるブランドに対して検索するという行為を挟みます。

そしてしっかりしたブランドには必ずブランドのHPが用意されています。

ここで評価を落とさずスムーズに購入に繋げるため、そしてあわよくばAmazonではなく直接自社サイトで購入してもらうためにもブランドページはあったほうがいいでしょう

これはAmazonでなく楽天で商品を販売しているという場合も同じです。

ツールを使ってマーケティングを行う方法

データ分析を行う場合は中国輸入の商品リサーチのページで解説しているようにSeller Spriteを使ってキーワードボリュームや市場毎のシェアなどを調べて参入する市場を決めていきます。

もちろんツールを使わなくても行えますが時間がかかります。

Amazonの商品数は実際に販売されている商品の数です。

それ以外は各媒体での検索数になります。

各媒体での検索数が多いにも関わらずAmazonでの商品数が少ない商品は需要>供給となっている商品なのでOEMを行うのであればこのような商品を狙います。

反対にAmazonの商品数が各媒体での検索数と比較して相対的に多い場合は需要<供給なのでOEM案があっても却下します。

また需要>供給でも強大なライバルがいるとそのジャンルでのOEM生産に投資しても資金回収まで時間がかかるので実際の競合に当たる企業を最低3社ピックアップしてその規模感や集客経路を確認します。

商品リサーチ

参入する市場が決まったら具体的に参考、競合と定める商品を3つ決めます。そしてアリババなどで工場を探し商品原価を調べていきます。この段階では利益が見込めそうかどうか、十分な販売数がありそうかなどを調べておくにとどめます。

自社のレベルによって参入すべき市場規模は異なりますが私は大カテゴリでランキング3桁(1000位以内)の商品ページを参考にして自身でも1000位以内を目指してOEMを行います。

結果として1桁を獲得したこともありますが大体はランキング3桁に落ち着きます。ただ誰にも教わらず大カテゴリ1000位以内の商品を真似しても売れることはまずありません。

独学でやるのであれば大カテゴリ3000~10000位以内の規模の市場で戦うことをおすすめします。

大カテゴリ1000位以内だと1日に売れる商品数は20個以上になりますが3000~10000位以内だと1~10個程度になります。

クライアントには3000位の商品ページを分析して商品作りを共に進めていき最終的に1000位以内の商品ページを生み出しています。

クライアントの商品も含めれば今までAmazonの大カテゴリランキングで1000位以内を獲得したことがあるのは500商品以上になります。

ここまで行くには時間がかかりますが特別難しいわけではありません。物販なんて誰でも続けていれば出来ます。自分の勝てるポイントを探すのが大切です。私が見ているポイントは100個以上ありますがここでは代表的なものを紹介しておきます。

市場・競合分析で考慮すべき項目

  • 広告を出しても利益率30%確保できるか
  • 競合の商品生産元
  • 中国で作るか日本で作るか
  • 競合のいいレビュー
  • 競合の悪いレビュー
  • シェアの分散状況
  • 競合の商品の売れ行き(月100個以上売っているか)、ランキング推移
  • 同じジャンルの違う価格帯の商品の売れ行き
  • 小カテゴリで1位を狙うことができるか
  • 同一カテゴリ5位までの売れ行き(仮に5位になった場合採算が合うか)
  • 参入市場での消費者のインサイト
  • 季節性商品でないかどうか(上級者の場合はあえて狙う)
  • 重量・容積的にFBAで扱うことが可能か(上級者の場合はあえて狙う)
  • 競合のAmazonでの出品数
  • 競合のHP(設立年数や社員数、他事業)
  • 競合の他モールでの販売状況
  • 競合のSNS活用状況
  • 競合のインフルエンサー活用状況
  • 競合の画像クオリティ
  • 競合の商品クオリティ(特にレビューに反映されていない部分、主にデザイン)
  • 競合のレビュー数
  • 競合のレビュー平均点
  • 自社の既存事業との結びつき
  • 自社で所有する媒体や人脈との結びつき
  • 上記以外の自社の強みが効く部分か(デザイン、開発力、知見など)
  • 自社にとってのやりがい

など

工場探しについて

OEM生産可能な工場探しに関しては代行会社に依頼する方法と自分で現地に行って人脈を築いて紹介などで探す方法の2通りがありますが特別理由がなければ代行会社経由で探すことをおすすめします。自力だと仮に商品を見つけてもMOQを下げるのが難しいからです。どうしても国内業者と日本人で値段を違くされやすいので代行会社を使わないとしても中国人のパートナーは必須です。

そして個人の中国人のパートナーではその人がいなくなってしまってビジネスが途絶えてしまったと言うトラブルもよく聞くので結局最初から代行会社を使って自分でアリババで工場を探し代行会社の人に交渉してもらうか工場自体を探してもらうのがおすすめです。

なおアリババではOEM生産可能という条件で絞り込みが可能なのでWebから自分で工場を探すことは簡単です。

この段階では工場の候補は最低3つは見つけておきましょう。

参照:OEMの工場探し・発注の方法

商品設計

工場探しと前後する場合もありますがリサーチ・工場探しが終わったあとは具体的にどのような商品を作るかを設計していきます。

リサーチ段階で競合分析をしたものをマトリックス図にして自社が勝てる、かつ利益が最大となるポイントを探して既存商品との差別化ポイントを3つ以上付けた商品を開発します。

差別化ポイント3点以上は商品自体の造りのみで達成する必要はありません。

  1. 商品の角を取ったデザイン
  2. 商品ページデザインで上回る
  3. 楽天での併売

などで大丈夫です。

ブランディング・集客方法の検討

前の段階で需要>供給が確認でき、かつライバルとも渡り合えそうだということが確認できたら次は具体的にどのようにして売っていくかを決めます。

ここも非常に大切なフェーズです。やはり中国輸入OEMは学ぶべきことが多いですね。

私がこのフェーズで考えているのは以下のようなことです。

  1. 集客方法をモール内完結型にするかモール内非完結型にするか
  2. 商標を取るか取らないか

集客方法をモール内完結型にするかモール内非完結型にするか

これだけで一冊本が書けるくらいの内容なので割愛しますが簡単に言えばAmazondでの販売を例にとれば

  1. Amazonの出品キーワードやスポンサープロダクトによるSEO対策(モール内完結型)
  2. オウンドメディア、Youtube、SNS、外部広告などを利用(モール内非完結型)

ということになります。

ネットショップやクラウドファンディングを活用する場合後者の方法が必要不可欠になります。

商標を取るか取らないか

基本的には商標は取ることになると思いますがすでに取得している商標がある場合同じブランド名を使うのかあるいは新たに商標を取るのかなど検討する必要があります。

競合調査(2回目)

再度競合調査を行います。

1回目の競合調査ではざっくり行なっていた競合調査をより詳細に行います。

具体的には市場調査・競合調査のフェーズで行なったOEM生産を行いたい商品に対してのAmazonやGoogleなどでの商品数、キーワードごとの検索数の調査を他社のページに対しても行います。

また競合他社がAmazon以外で販売を行なっていないか、行なっている場合はどのようにブランディングをしているかなども確認します。

資金繰りの検討

集客方法について前の段階で大体まとまったと思うのでここで資金繰りを検討します。

予算が足りない場合は大きく分けて3つの方法があります。

  1. 融資を受ける
  2. クラウドファンディングで出資を受ける
  3. 他の事業の利益を回す

融資を受ける

すでに物販の実績がある方であればこの方法が一番確実です。

一般的な融資額の目安は以下の式で計算することができます。

(短期借入金+長期借入金+割引手形)/月平均売上高

小売業・製造業(1.5安全/3.0要注意/6.0危険)
卸売業(0.8安全/1.5要注意/3.0危険)

中国輸入の場合は小売業・製造業に当てはまるので

月の売上が100万円だとすると150~300万円位は借りられるという感じです。

ただし創業融資であれば売上が0でも受けることは可能です300万円くらいであれば比較的誰でも、融資コンサルタントを付ければ事業経験なしでも1000万円融資を受けた事例も知っていますが結局融資額はお金を借りる本人の力量に左右されます。

参照:創業融資を中心とした融資の受け方

クラウドファンディングで出資を受ける

今ならばこのやり方で資金を集めるのが一番いいでしょう。

なぜならクラウドファンディングであれば商品作成前から注文数がわかっているので在庫を持つことがなく売上を作りやすいためです。

融資を受けるなら創業融資かそうでないならばクラウドファンディングなどでこ売上を作った後に受けるのがベストです。

他の事業の利益を回す

こちらも他の事業での収益がある方にはいい選択肢です。

中国輸入に取り組んでいる方であれば他の事業として考えられる第一候補としてコンサル事業が挙げられます。

最初は集客を行うのが難しいですが3年程度続けていれば年500万円~1000万円程度は稼ぐことができるでしょう。

しかし事業規模が大きくなると資金集め目的としては効率が悪くなりますし、結果的にそうなるにしても資金集め目的でコンサルに取り組むのはクライアントに失礼なのできちんとした責任感がない人はやめておきましょう。

見積もり依頼

事前に用意しておいて複数の生産工場の候補全てにサンプルの作成を依頼してその出来や対応力などから本発注を行う工場を選んでいきます。

時間やお金を惜しんで1社にしか発注しないと初心者はまず失敗するので必ず複数社に発注するようにしましょう。

そしてここが重要なのですがほとんどの場合実際に売れる数より多くのMOQを工場側から要求されるでしょう。

それに素直に従って在庫を抱えて失敗する人が後を経ちませんがMOQはうまく交渉すれば下げることが出来ます。これは代行会社の交渉力にも大きく依存しますが実際の実例としてのこのようなことがありました。

ツールで調べた1ヶ月の予想販売数100
最初の見積もり→MOQ500
代行会社の交渉後矢印MOQ100 (単価は少しアップ)

最初の見積もりの段階で再交渉をお願いしないと在庫を半年近く抱えることになりますし急なライバルの出現で赤字になりやすいです。そのため必ずMOQに対する交渉は入れましょう。

なおすでに説明した通り日本企業が直接交渉してもあまり下げてくれないため交渉に慣れた代行会社を通した方がいいです。

サンプル送付

画像の商品を作成してほしい、素材はこれでという非常に荒いOEMの発注方法でも生産できますがクオリティをあげるにはやはりサンプルがあると強いです。

完全なる新商品を作りたい場合はパターンから起こしていく必要がありますがその際はクラウドワークスなどでプロに任せるようにしましょう。

私はデザインが好きなので自分でやっていますが時間効率などを考えれば本来は経営者が自分でやるべき部分ではありません。人に任せることができることは積極的に任せていきましょう。

この辺りは自分が経営者気質なのかクリエイター気質なのか見極めて進める必要があります。

材質等再検討

出来上がったサンプルを元に材質の改善点などを考え必要であれば再度発注を行います。

ただしサンプル発注は工場側からしたら全く儲からないので何度もサンプル発注を行うと嫌がられることが多いです。

とは言え2回目くらいまでは常識の範疇なのでここで決められるように改善点は全て伝えましょう。

生産依頼

本発注に入ります。物によりますが最低3週間はかかります。

輸入許可が必要なものであれば許可を取るのに半年近くかかるものもあるので納期は早い段階で確認しておきましょう。

商品ページ作成

商品ができるまで時間があるので商品ページ作成の準備を進めます。

ただしAmazonでは商品ページ作成直後から2週間程度上位に表示されやすいブースト期間があるのでページだけ作っておくのはもったいないです。

下書きを用意しておくだけで大丈夫です。

非モール完結型の集客を行う場合はサイトに記事を足したりSNSの運用を行うなど色々することがあると思います。

参照:Amazon商品ページ作成方法【SEO対策のノウハウ】

検品・輸送

商品が完成したらまずは検品してもらいます。

B品(不良品)は修正or廃棄して日本の倉庫に輸送しましょう。

ただし保管期間が長くなる場合保管費用が高くなるので一度に全部送るのではなく必要な分だけ日本に送り残りは中国の倉庫に保管しておきましょう。必要なタイミングでこまめに日本に輸送する方が安くなります。

販売開始

いよいよ販売開始です。

何事も最初が肝心ですが何も対策しないとすでに名の知れているブランドか需要過多なジャンルの新商品でもない限り売れません。

このページの手順で紹介しているように販売開始前にきちんとページを作り込んでおけばそのような心配は必要ありませんがページ作りだけでは売れないのが物販の奥深いところです。

レビュー集め・広告

日本であれば初動で30レビュー(最低10レビュー)、アメリカであれば80レビューほどは欲しいところです。

とは言ってもインセンティブを与えるレビュー依頼は禁止されています。

しかし実際には多くの企業がレビュー対策をしています。

裏技的な方法は残念ながら紹介できませんが一般的なレビュー集めの手法は以下に載せています。

参照:Amazonのレビュー集めの方法

ちなみに日用品などの安い商品ほど上位表示するには数多くのレビューが必要であり高級品であればレビュー10程度も売れるのでレビュー対策も比較的簡単になります。

ただし高級品の場合はブランディング・ものづくり自体が難しくなるので結局トータルの難易度は一緒かもしれません。

広告(スポンサープロダクト)に関しては今の時代は運用ツールを使うのが最善の選択肢と言えます。

参照:AIによるAmazon広告運用の方法

改善点のリストアップ

ここまで一通りOEMの流れを体験できていると思いますが最初からうまくいく人はここに書いてあることを守り相当入念に準備をしてきた人だけです。

今回の反省を次回に繋げられるよう問題点と対策方法を見付け出しましょう。

次回の生産へ

ここまで来ればあとはPDCAサイクルを回すだけです。

長かったですね、お疲れ様です。

中国輸入OEMのやり方まとめ

中国輸入オリジナル商品販売は集客とマーケティングが8割です。

これらを身につけるのは確かに大変かもしれません。

しかし一旦身につけると本当に楽になります。

まずライバルがいても大して気にならなくなります。

よそはよそ、うちはうち。

いい意味のライバルとして他社を参考にするはいいですがライバルをけなしたり文句ばかり言っている
経営者もたまにいます。
そういう人はすぐに消えていきます。

大切なのはユーザー思考。
自分が作りたいものを買ってくれるのはどんな人か、なぜ買ってくれるのか、どうしたらもっと喜んでもらえるのか。

物販の究極系はオリジナルにあると思います。

利益も単純転売と比べて多くなりますし創造性もあって非常に面白いビジネスだと思います。

ぜひ世の中の人に喜ばれるような素晴らしい商品を作っていきましょう!

参照:中国輸入で行うべき差別化のポイント7選

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