中国輸入で成功するには経験者の失敗例や注意点を事前に学んでおき同じような失敗を犯さないようにする必要があります。
ここでは私自身が中国輸入を行うことで経験したことだけでなく多くの人にコンサルティングを行ってきた中で特に初心者の方がつまづくことが多かった部分をピックアップしてみました。
目次
価格競争に陥ってしまう
相乗り出品をする場合はもちろん新規出品をする際も他のページと商品の特徴で差別化できていない、あるいは差を上手く伝えられていない(実はこちらのケースがほとんど)場合価格競争に陥ってしまいます。
しかし価格競争に陥ってしまうのは出品者自体の問題です。
値段でしか差別化できていないような商品を売ってはいけないということです。
不良品を仕入れてしまう
中国輸入は不良品が出やすいです。
そのため中国輸入の場合は必ず中国サイドで検品できる体制を用意しましょう。
特に新しい取引先から仕入れる場合は必ず検品が必要です。
検品せずに輸入してしまうと商品到着時に返品する送料のほうが高くついてしまい、販売するにしてもクレームをまねく可能性が高いです。
中国から日本のAmazonに直送する場合は特に少しコストが増したとしても丁寧に検品をしてもらうべきです。
利益を最大化しようと検品代をケチる人がいますが単発で利益を取るよりも安定して繰り返し利益を出せることの方がはるかに重要です。
偽物を仕入れてしまう
偽物やコピー品の販売は最もAmazonが嫌う行為であり発覚した場合場合出品者にその認識がなくとも一発でアカウント停止になることもあるので注意しましょう。
これを防ぐ方法は簡単でブランド品を仕入れないことです。
また相場より安すぎる商品もほとんど偽物です。
タオバオやアリババではコピー品が存在する場合本物の相場と偽物の相場でキレイに分かれています。
商標取得済みの商品を仕入れてしまう
商標取得済みの商品かどうかはJ-Plat-Patの商標データベースで判別可能です。
しかし商標の取得には半年ほどタイムラグがあるので調べた時点では商標が取得されていなかったものの実は商標の取得申請がされている商品だったという可能性は0ではありません。
その時は運が悪かったと気持ちを切り替え別の名前の商標を取得しましょう。
中国輸入OEMで商品をブランド化する場合早い段階で商標を取得しておくことが望まれます。
販売に許可が必要な商品を仕入れてしまう
商品を輸入してから販売できないとなると許可が取れるまでその商品は在庫になってしまい資金繰りが悪くなります。
中国輸入の商品販売で関係してくる主な法律や規制は以下の通りです。
- 電気用品安全法(PSEマーク)
- 電波法(技適マーク)
- 消費生活用製品安全法(PSCマーク)
- Amazonのカテゴリー規制
電気用品安全法(PSEマーク)
電気用品安全法とは電気用品の製造・輸入・販売を事業としておこなう場合の手続きや罰則を定めた法律のことです。
日本でPSEマークを取得していない商品に対してPSEマークを取得することは可能ですがメーカーの協力なくしてPSEマークを取得することはほぼ不可能です。
試験などで100万円以上のお金がかかるためです。
PSEマークには以下のような2種類のマークがあり○のマークの方は特定電気用品以外の電気用品への表示が義務付けられているもの、♢のマークの方は特定電気用品への表示が義務付けられているものです。
○のマークの方は♢のマークの方は経済産業大臣が認める認定(承認)検査機関による適合性検査と適合性証明書の保存が必要です。
特定電気用品以外の電気用品の場合は自主検査だけで良いため簡単に申請できますが毎年行われる経済産業省による試買テストの結果多くの特定電気用品以外の電気用品が技術基準不適合を指摘され販売停止および改善命令を受けていますし、万が一問題が起きた場合責任を取らなくてはならないのは輸入者であるあなた自身です。
そのため特定電気用品以外の電気用品の場合でも安易にPSEマークを表示しないよう気を付けましょう。
電波法(技適マーク)
技適マークは、電波法令で定めている技術基準に適合している無線機であることを証明するマークで、個々の無線機に付けられています。
技適マークは取得代行サービスに頼むとものによりますが30万円〜で取得可能です。
電波法が関係してくるのは以下のような商品です。
- トランシーバー
- 家庭で使用する無線LAN
- コードレス電話
また、技適マークが付いていても無線局を開設するためには総務大臣の免許を受けなければならない無線機(アマチュア無線、パーソナル無線など)があるので販売にはご注意ください。
消費者生活用品製品安全法(PSCマーク)
- 家庭用圧力釜
- ライター
- レーザーポインター
- 石油給湯器
- 石油風呂釜
- 石油ストーブ
- 浴槽用温水循環器
- 乳児用ベッド
- 登山のロープ
- バイクや自転車などのヘルメット
が対象となります。
中国輸入では自転車やバイクのヘルメット、登山のロープ、レーザーポインター辺りは関係してくる人もいるかもしれません。
Amazonのカテゴリー規制
Amazonで商品を販売しようと思っても一部のカテゴリは規制がかかっているため販売をすることが出来ません。
以前は以下のカテゴリーには規制がかかっておりカテゴリー申請をする必要がありました。
- カテゴリー 要件と申請
- ビューティー 出品要件を確認
- 服&ファッション小物 出品要件を確認
- 食品&飲料 出品要件を確認
- ドラッグストア 出品要件を確認
- ジュエリー 出品要件を確認
- ペット用品 出品要件を確認
- シューズ&バッグ 出品要件を確認
- 時計 出品要件を確認
現在はカテゴリー申請がかかっているのは以下のカテゴリのみになります。
- ジュエリー
- 時計
- Amazon限定商品の出品
- イタリア製品
中国輸入でOEM商品を作成してから販売できなかった、となったら損失は非常に大きくなってしまうので必ずメインの商材を扱う前にカテゴリ規制を外しておきましょう。
またAmazonのカテゴリ規制は厳しくなったりゆるくなったりを繰り返しているのでゆるいうちに出品を始めましょう。
なおアメリカやヨーロッパから輸入する通常の輸入ビジネスではAmazonのブランド規制も影響してきます。
これは一定の評価数、出品パフォーマンスを維持していないと特定のブランドの商品ページに出品できない規制でその内訳が公表されていないだけでなく毎年基準が変わります。
その他輸入ビジネスに関係する法律は以下にまとめています。
コスト計算が甘い
商品代金+送料だけで利益計算をすると失敗します。
まず利益に大きく影響を与えるのが関税コストです。
そしてAmazonFBAで販売するにしろ倉庫を借りるにしろ在庫保管手数料がかかってきますし、外注代やツール代を別で勘定している方もいるかもしれませんが一個あたりの商品にその値段を乗せてトータルで利益が十分に確保できるかどうか計算しましょう。
また出品した商品が計算通りの値段で売れず多少値下げした場合でも利益が出るかどうかなど十分に検討する必要があります。
相乗り出品を防ぐ策が甘い
相乗り出品を防ぐための方法はいくつかあります。
- 画像をオリジナルにする
- タグをつける
- 外装を変える
- 商標を取得する
しかし完璧と言える方法は実は存在しません。
一時期商標取得済みと書いていても、全く別の商品を相乗り出品してくる中国系のセラーが増えました。
これに対してAmazonはこちらでは判別できないため当事者同士でご解決ください、と言い最終的に商標を取っている証拠や他のルートに卸したりはしていない旨を証明して相乗り出品してきた人の出品を取り下げてもらいましたがその時点で2週間近く経っており偽物の方を買った人もその商品ページに対してレビューは可能なため悪いレビューがつきページ自体の価値が下がった経験があります。
これに対してはもう運が悪かったとしかいいようがなく、未然に防止するには相乗り出品を防ぐ対策を全て行った上でなるべくニッチなジャンルで稼ぐようにするしかありません。
結局中国で生産しやすい商品(アパレル、革製品)は無理な相乗りをされるリスクもあるということを覚えておくといいと思います。
商品を仕入れたものの売れない
商品を仕入れたのに売れない、というのは一番切実な悩みだと思いますが失敗には必ず理由があり失敗の原因を一つ一つ潰していけば成功できます。
中国輸入の成功者たちは数多くの失敗を経験してきたからこそ成功できています。
しかし「愚者は経験に学び賢者は歴史に学ぶ」と言います。
勉強不足で中国輸入ブログを運営する多くの人が書いているような失敗をいとも簡単にしてしまうのは愚かである、と認識し未然に防げる失敗は防ぐようにしましょう。
特に中国輸入のOEM生産の場合学ぶべきことが数多くあるので失敗の原因を探すのも一苦労ですので以下のページを読んでいただければ成功確率が高まると思います。