中国輸入の利益計算の方法

利益計算

この記事では中国輸入の利益計算の方法を解説しています。

アバウトな計算で済ませてしまっている人が多いですが物販を投資と考えた場合10%の計算ミスがとてつもない差を生み出しますのでこの機会にプロがしている利益計算の方法について学びましょう。

以下利益計算で参照すべき数値や計算すべきものです。

  1. 商品原価
  2. 国際送料
  3. 関税
  4. 広告費
  5. 代行手数料
  6. 為替
  7. 梱包資材費
  8. 倉庫保管料
  9. ロス率
  10. 発注リードタイム
  11. 仕入れ価格
  12. 粗利益
  13. 売上高粗利益率(GMROS)
  14. 投下資本粗利益率(GMROI)
  15. 純利益
  16. 売上高純利益率(ROS)
  17. 投下資本純利益率(ROI)
  18. 商品回転率
  19. 在庫の平均期間
  20. 交差比率

特に後半の6つが重要になってきます。

順に見ていきましょう。

中国輸入の利益計算で見るべき指標

商品原価

商品原価は商品代金+国内送料で仕入れ価格と言い換えることも出来ます。

国際送料

国際送料は発送方法や代行会社によって異なりますが目安は14元/kg以下です。

関税

関税の計算方法はやや複雑になるので別ページにまとめています。

参照:中国輸入の関税計算の方法

広告費

広告費は商品の販売代金の10%程度が適切な値となっていますがその辺りは利益率によって変動します。

代行手数料

代行会社が代行手数料を設けている場合商品代金のx%という形が一般的です。

保険料

通常配送品には保険がかけられ商品代金+保険費用に対して関税がかかってきます。

為替

為替レートは銀行レートを基準にしている所が多いですがほとんどの代行会社で当日レート+0.5円、当日レート+1円のように実際のレートより高くなっています。

たまに代行手数料無料と謳っておきながら送料が高かったりこの為替レートにプラスする値が高い代行会社がいるので気をつけましょう。

梱包資材費

梱包資材費は別途請求する代行会社もいます。

トータルで安いかどうかが重要なので送料が安くても梱包資材費が高くないか注意するようにしましょう。

倉庫保管料

倉庫をレンタルしている場合は倉庫保管料を計算しましょう。

AmazonFBAを利用している場合も倉庫保管料がかかるので計算しましょう。

AmazonFBAの保管料は以下のようになっています。

期間 小型サイズ商品 大型サイズ商品
在庫保管手数料 1月 – 9月 5.160 円

x ([商品サイズ(cm3)]/(10cmx10cmx10cm)

x [保管日数]/[当月の日数]

4.370円

x ([商品サイズ(cm3)]/(10cmx10cmx10cm)

x [保管日数]/[当月の日数]

10月 – 12月 9.170円

x ([商品サイズ(cm3)]/(10cmx10cmx10cm)

x [保管日数]/[当月の日数]

7.760 円

x ([商品サイズ(cm3)]/(10cmx10cmx10cm)

x [保管日数]/[当月の日数]

ロス金額

ロス金額=販売金額×ロス個数+値引き金額×値引き個数+(帳簿在庫価額-棚卸在庫価額)

式にすると複雑に見えますが不良品になってしまった物、値引きで販売したもの、帳簿と数字が合わないものを計算しているだけです。

ロス率

ロス金額÷売上高×100

発注リードタイム

こちらは商品の発注量を正確に計算したいという方だけ読んでください。

多少複雑なため初心者の方は読み飛ばして頂いた方がいいと思います。

発注点=1日の在庫減少量×(リードタイム+発注の確認間隔)+安全在庫

安全在庫=安全係数×使用量の標準偏差×(リードタイム+発注の確認間隔)の平方根

欠品許容率5%ということは、100回のうち5回は欠品が起こるかもしれないということを示しています。

安全係数とは、欠品をどれくらい許容するか欠品許容率から導き出されるもので以下のように決まっています。

欠品許容率(%) 1 5 10 20 30
安全係数 2.33 1.65 1.29 0.85 0.53

仕入れ価格

仕入れ価格=(商品原価×(1-代行手数料(%)/100)+保険料)×為替レート×(1+関税率(%)/100)×(1+消費税(%)/100)+日本国内送料+倉庫代

となります。

粗利益

粗利益は販売価格-仕入れ価格-販売に関する手数料と表されますが厳密に言うと以下のようになります。

粗利益=販売価格×(100-販売手数料(%))/100 -(商品原価×(1-代行手数料(%)/100)+保険料)×為替レート×(1+関税率(%)/100)×(1+消費税(%)/100)-日本国内送料-倉庫代

です。

代行手数料をパーセンテージ性の場合で書きましたがかからない場合は0で計算してください。

一見複雑ですがExcelなどに設定して管理するだけなので内容を理解したら忘れても全く問題ありません。

売上高粗利益率(GMROS)

売上高粗利益率(GMROS)=粗利益÷売上×100

投下資本粗利益率(GMROI)

投下資本粗利益率(GMROI)=粗利益÷仕入れ価格×100

純利益

純利益=粗利益-人件費-ページ作成代・ツール代など

売上高純利益率(ROS)

売上高純利益率(ROS)=純利益÷売上×100

投下資本純利益率(ROI)

投下資本純利益率(ROI)=純利益÷仕入れ価格×100

商品回転率(在庫回転率)

在庫回転率=期間中の出庫金額/期間中の平均在庫金額

これを見て初見で理解できた人はすごいです。私は最初何のことか分かりませんでした。

例えば「在庫回転率が3回/年」というのは一年間かけて在庫が3回入れ替わっていることを指します。この在庫回転率が高ければ高いほど、売れている商品ということになります。

小売店では回転率2回/月以上が目安となります。年でいうと24回/年です。

1回につき100個仕入れているなら年で2400個売れていることになります。

在庫回転率はそれを金額ベースで計算するのが一般的ですが特性を理解すれば

在庫回転率=一定期間の販売個数÷一定期間の平均在庫個数

でも計算できることが分かります。

在庫の平均期間

在庫の平均期間=365÷在庫回転率

在庫回転率が10回/年なら在庫の平均期間は36.5日となり、36.5日で商品が売れることになります。

交差比率

交差比率は、商品が効率的に販売されているかどうかを知るために用いられる指標のことです。

交差比率=在庫回転数×粗利益率

で計算できるので在庫回転数が5回で粗利益率が20%の場合の交差比率は100となります。

利益が出ている在庫はどれかを判断するときに用いる指標です。

中国輸入の利益計算の方法まとめ

中国輸入の利益計算で重要になる項目は分かりましたでしょうか?

その他利益計算に関する話として経費の扱いが重要なってくるので輸入ビジネスの経費についても合わせてご覧になってください。

利益計算をきちんと行なっても最初のうちはズレが出てきてしまうと思います。

そのズレを修正して利益が出ている状態を作ることができればあとはPDCAサイクルを回していくだけです。

融資を受けたりクラウドファンディングを活用するなどしてレバレッジをかけて物販ビジネスを回していきましょう。

今回紹介した値を計算する以外にもキャッシュフローを管理することも非常に重要となるので合わせて押さえておきましょう。

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