Amazon輸入ビジネス・個人輸入の関税って結局いくらかかるの?

関税

個人輸入をするにせよビジネスとして輸入するにせよ量によって関税がかかったりかからなかったり同じ商品同じ量なのに関税がかかったりかからなかったり革製品だと関税が高かったり、結局関税の仕組みってどうなっているの?

という人のために関税についてわかりやすくまとめました。

個人輸入の方法やAmazon輸入ビジネスについて知らないという方は先にリンク先の記事を読んでみてください。

ではさっそく輸入時にかかる関税やその他の費用について解説していきたいと思います。

商品代金以外にかかるもの

  1. 送料
  2. 保険代
  3. 関税
  4. 通関手数料
  5. 消費税

まず輸入ビジネスや個人輸入で商品代金以外にかかるものはこれだけあります。

送料

送料はWebサイトであれば発送元のサイトに必ず記載されています。

International Shippingをしていないところには駄目元で日本に送ってもらえないか、その場合の送料はいくらか、聞きましょう。

海外のネットショップでは日本への配送でも一定金額以上買えば送料無料になるところが多いです。

関税

輸入した商品に対する関税は商品価格に対してではなくCIF価格という商品価格+保険+送料に対してかけられます。

関税(100円未満切り捨て)=CIF価格(1,000円未満切り捨て)×関税率

関税率はリンク先のサイトを参考にしてください。

全くかからないものから20%ほどかかるもの(毛皮のコートなど)もあります。

また総額で20万円以下の場合以下の簡易課税が適用されます。

品目〔具体的な品目例〕関税率
1酒類
(1) ワイン70円/リットル
(2) 焼酎等の蒸留酒20円/リットル
(3) 清酒、りんご酒 等30円/リットル
2トマトソース、氷菓、なめした毛皮(ドロップスキン)、毛皮製品 等0.2
3コーヒー、茶(紅茶を除く)、なめした毛皮(ドロップスキンを除く) 等0.15
4衣類及び衣類附属品(メリヤス編み又はクロセ編みのものを除く) 等0.1
5プラスチック製品、ガラス製品、卑金属(銅、アルミニウム等)製品、家具、玩具 等0.03
6ゴム、紙、陶磁製品、鉄鋼製品、すず製品無税
7その他のもの0.05

通関手数料

国際郵便・EMSでは課税される場合に荷物一つにつき200円かかります。

Fedexでは500円(非課税)または関税・消費税の合計額の2%のどちらか高い方

DHLでは
関税+消費税の合計額が700円未満: 無料
関税+消費税の合計額が5万円未満: 手数料は1,000円
関税+消費税の合計額が5万円以上: 手数料は立替額の2%

やや複雑ですね、ネットショップで買う場合は国際郵便で送られてくる場合がほとんどになります。

消費税

海外で買う場合はその国の消費税分は引かれ国内に入る時に日本の消費税が課税されます。

特にEUの消費税は大きく表示価格よりだいぶお買い得になります。

イギリスドイツフランススペインイタリア
URLAmazon.co.uk  Amazon.de  Amazon.fr  Amazon.es  Amazon.it 
標準税率0.20.190.1960.210.21
書籍00.070.0550.040.21
音楽0.20.190.1960.210.21
DVD ・ビデオ0.20.190.1960.210.21
エレクトロニクス・カメラ0.20.190.1960.210.21
キッチン・ホーム・ガーデン0.20.190.1960.210.21
ソフトウェア・ PC &ビデオゲーム0.20.190.1960.210.21
おもちゃ0.20.190.1960.210.21
腕時計・ジュエリー0.20.190.1960.210.21
赤ちゃん用品0.20.190.1960.210.21
衣類・靴・ハンドバッグ0.20.190.1960.210.21
健康・バス用品0.20.190.1960.210.21
化粧品&香水0.20.190.1960.210.21
事務用品0.20.190.1960.210.21
スポーツ用品0.20.190.1960.210.21

1%=0.01で表示しています。

実際に輸入時にかかる消費税は(CIF価格+関税)に対してかかりますのでこちらも商品代金に対してかかると誤解しないようにしてください。

実際のケースに基づいて費用を計算してみる

ここで説明するケースは個人輸入ではなくあくまでAmazon輸入というビジネスで輸入するという前提を覚えていてください。

よく16666円以下であれば税金がかからない、と言われそれをなんとなくで理解している方は多いと思います。

しかし仮に商品代金が100円だとしても厳密には個人輸入と商業輸入は区別されます。

この16,666円という数字はどこから来ているのかというと、税関のルールで「インボイス価格の60%を商品価格とする」と決められているためです。

先ほど記したように関税は商品価格に対してではなくCIF価格という商品価格+保険+送料に対してかけられます。

インボイス(通関用の書類)に書かれる金額は全体の金額なのでそこから概算的に商品価格を出すために全体の金額を60%にしているということです。

また、1品目1万円未満は免税とするということも税関のルールで決められています。

16666×60%=9999.6です。

実際は商用輸入だとしても16666円以下なら個人輸入扱いとされ税金がかかりません。

ちなみに一つあたりの商品代金で10000円以下でもCIF価格で20万円を超えたらいくら個人利用と言っても商用利用とみなされて課税されますのでご注意を。

そしてよくある質問が商品価格10000円以上のものを輸入したんですけど税金がかかりませんでした。これって申告しないと脱税とかになりませんか?という内容。

通関している時点で通関士が課税対象でないと判断しているのでなりません。

Amazon輸入をする場合配送がAmazonGlobalとなっていればAmazonが通関手続きをしてくれるので到着時に関税等を支払う必要はありません。

メーカーや卸から仕入れる場合は保険をかけるでしょうから商品代金+保険+送料に対してかかった関税が請求されます。

DHLなどを使って送っている場合紐付いているクレジットカードで払うことができますが郵便などの場合玄関先で払うことになるのでご注意ください。

理屈だけだとわかりづらいと思うので2つのパターンを用意しました。

AmazonやAmazonFBAを利用している出品者から買うケースと出品者が直接配送しているケースです。

  1. アメリカAmazon(FBA)からシェーバーを10個輸入
  2. イギリスAmazon(出品者出荷)からマフラーを輸入

アメリカ(FBA)からシェーバーを10個輸入

シェーバー

商品価格は購入時点で一つ
19.99$です。

配送方法

配送方法は一番遅い(安い)方法を選択しました。

アメリカ輸入商品

商品を1個輸入する場合は税金がかかっていません。

アメリカ輸入

商品を10個輸入する場合は税金がかかっています。

日本に到着時にお金を払う必要がないので簡単ですね。

イギリスAmazon(出品者出荷)からマフラーを輸入

マフラー

商品価格は購入時点で一つ
14.90£です。

Place_Your_Order_-_Amazon_co_uk_Checkout

こちらが1個輸入する場合。

Place_Your_Order_-_Amazon_co_uk_Checkout 2

こちらが10個輸入する場合、どちらも送料は同じになっていますがAmazonの販売ではないので日本到着時に10個の場合は関税が発生します。

保険は通常かけないので商品代金と送料を合計した金額に税率をかけた金額が関税となります。

個人輸入だと28000×60%が商品代金となりますが商用とみなされるかどうかは運です。

ちなみにこのようなケースで金額が高い場合は定期的に同じ住所に送っていれば商用とみなされ最初の一回はかからないケースが多いです。

Amazon輸入でリサーチする場合は商用輸入とみなされることを前提で利益計算をしましょう。

毛皮なしのマフラーは税率9.1%ですが総額20万円以下なので簡易課税が適用され10%です。

28000×10%=2800円が関税

これに消費税と通関手数料200円が加わります。

消費税は

(28000+2800)×8%=2464円

よって

28000+2800+2464+200

=33464円

これはあくまで商用利用とみなされた場合で実際のケースに即して考えると国際郵便で送られてくるので課税されないケースも多くなると思います。

個人輸入だとみなされたとすると28000×60%×10%=1680円

100円未満切り捨てなので1600円が関税

消費税は

(28000+1600)×8%=2368円

よって
合計金額は32048円です。

これだけ勉強すればもうAmazon輸入時にあれっ、関税ってどうやって計算すればいいんだっけ、ということはなくなると思います。

しかしこれだけの計算を毎回するわけにもいかないので

無在庫販売などで少量輸入する場合は課税額は0円
(配送方法EMS、国際郵便時に限る)

まとめて輸入する場合は(商品価格+送料)の1.15倍を目処に計算するといいでしょう。

Amazon輸入は関税以外にも学ぶことが沢山あります。

Amazon輸入転売の方法のページに学ぶべき各項目をまとめているので合わせて参考にしていてください。

また中国輸入に関してはAmazonから仕入れる場合と少し計算方法が異なるため中国輸入の関税計算方法を参考にしてください。

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