Amazon輸入ビジネスでうまく利益が出せない人は利益計算を疎かにしていることが多いです。
利益計算は今回紹介するような厳密な計算をすることにより様々なリスクを軽減することができるのでぜひ導入してみてください。
一般的なAmazon輸入の利益計算
FBAシミュレーターに販売額を入れて返ってくる値をAmazon入金額と定義すると
利益=Amazon入金額-仕入額
となります。
仕入額とは商品価格+国際送料です。
国際送料は1kgあたりの送料を事前に用意してそれが例えば1000円/kgで商品重量が1.8kgであれば1.8×1000=1800円と求める形になります。
この時初心者の方であれば間違えやすいのが発送代行の会社の料金プランの1kgの欄を見てその値を用いてしまう、という所です。
あくまでそれは1kg送った時の料金です。
物流サービスは99%まとめて送れば送るほど安くなります。
そのため一回に送る量を仮に60kgと仮定して60kgの時の料金が60000円であれば60000÷60=1000円/kgとして商品リサーチ時の計算に用いるようにしてください。
ここは本当に間違えやすい部分です。
1kgでクーリエ(FedexやDHLで)送ればアメリカ→日本で3000円はかかるでしょう。
60kg分荷物を送ったとなると3000×60=18万円とするのは明らかに間違いだというのはお分かり頂けると思います。
この間違いをよく起こすのはリサーチ系ツールを使用する時です。
例えば私が開発に携わっている
アマトピアの商品リサーチツールでも
事前に送料表を設定することができます。
例えば出品者出荷で国際eパケットで送ることを仮定して送料表を以下のように設定したとします。
重量(kg) | 送料(円) | 送料(円/kg) |
---|---|---|
0.05 | 560 | 11200 |
0.1 | 635 | 6350 |
0.15 | 710 | 4733 |
0.2 | 785 | 3925 |
0.25 | 860 | 3440 |
0.3 | 935 | 3117 |
0.4 | 1085 | 2713 |
0.5 | 1235 | 2470 |
0.6 | 1385 | 2308 |
0.7 | 1535 | 2193 |
0.8 | 1685 | 2106 |
0.9 | 1835 | 2039 |
1 | 1985 | 1985 |
1.25 | 2255 | 1804 |
1.5 | 2525 | 1683 |
1.75 | 2795 | 1597 |
2.0 | 3065 | 1533 |
※重量あたりの料金がわかりやすいように3列目に表示しています。
商品重量が473gだとすると切り上げで0.5kgの時の料金が適用されるので1235円かかることが分かります。
しかしまとめて送る時に代行会社の送料表をそのまま設定したらおかしなことになるのは勘の鋭い方であれば先ほどの説明でお分りいただけたかと思いますが仮に商品重量が先ほど同様473gだとして代行会社の料金表通りに送料を想定して計算すると0.5kgの料金が採用され実際の送料より高い値になってしまいます。
そのため普段自分が送っている量、あるいはこの量までは商品をまとめて送りたいと自分の中でルールを決めてそのまとまった重量でその重量時の料金を割った値からオリジナルの送料表を作成する必要があります。
以下に例を示します。
下記のような料金表の代行会社を使うとします。
重量(kg) | 料金(円) | 送料(円/kg) |
---|---|---|
1.0 | 5000 | 5000 |
2.0 | 8000 | 4000 |
3.0 | 9000 | 3000 |
4.0 | 10000 | 2500 |
5.0 | 11000 | 2200 |
6.0 | 12000 | 2000 |
7.0 | 12600 | 1800 |
8.0 | 13600 | 1700 |
9.0 | 14400 | 1600 |
10 | 15000 | 1500 |
これを商品リサーチ時にそのまま使ってはいけないということでした。
まだ輸入ビジネスを始めたばかりなので10kg分しか仕入れないだろうと仮定したとします。
※この数字は人によって5kgであったり20kgであったり100kgであったりと変わってきます。
10kgの時の料金は15000円で1kg辺りの送料が1500円なので自分で商品リサーチ用の送料表を設定するとしたら以下のようにしなければいけません。
重量(kg) | 料金(円) | 送料(円/kg) |
---|---|---|
1.0 | 1500 | 1500 |
2.0 | 3000 | 1500 |
3.0 | 4500 | 1500 |
4.0 | 6000 | 1500 |
5.0 | 7500 | 1500 |
6.0 | 9000 | 1500 |
7.0 | 10500 | 1500 |
8.0 | 12000 | 1500 |
9.0 | 13500 | 1500 |
10 | 15000 | 1500 |
1kg辺りの料金を見ていただけるとどういうことかお分かり頂けると思います。
これを踏まえて実際にこなうべき利益計算について解説します。
実際に行うべき利益計算
利益=Amazon入金額-仕入額
という大原則は変わりませんが重要なのは商品リサーチ時と実際の仕入れ時、そして販売時で価格変動が起こる可能性があるということです。
特にライバル出品者の影響で販売価格を下げなくてはならない局面は頻繁に訪れます。
それにも関わらず通常の利益計算だけを行うとそれはベストな状態での利益計算なので変化に弱くなってしまうのです。
また事前予測が難しい部分はありますが関税と消費税の計算も可能であれば行いましょう。
関税は商品価格+国際送料+保険価格に対してかかるので注意が必要です。
また消費税は仕入れ分は控除されるのであらゆるリスクを排除した計算式は以下のようになります。
他にも為替変動リスクもありますので赤字を防ぐためには実際のレートより高めに計算するべきです。
以上のことを全て想定した上で私が推奨している計算式を紹介します。
AmazonFBAシミュレーターに基づくAmazonからの入金額(ただし販売価格は0.9掛け)
-仕入れ価格(リサーチ時の1.1掛け)
-送料-関税-消費税-1ヶ月の在庫保管手数料
送料は1kg辺りの料金を算出し合計の商品重量を掛ける。
なお為替レートは2%増しで計算。
厳しく計算しすぎてチャンスを失うのももったいないですがそれでもこれ位は想定するべきです。
※私自身は実際には仕入れ価格は1.1掛けで計算せず等倍で計算しています。
輸入ビジネスの利益計算まとめ
最終的には自分のやり方で問題ありませんがぜひ変動リスクを考慮した利益計算の方法を身につけてください。
販売価格以外に為替や予想販売個数も変動リスクがあるのでそれらも考慮した上で利益が出る商品を見つけることができれば最強です。
小売レベルではリスクヘッジしすぎると利益が出る商品がほとんど見つからないこともあるので初心者のうちは気にしすぎてもいけないです。難しいかもしれませんが何事もバランスが大切です。