中国輸入リサーチの方法(単純転売・OEMそれぞれ解説)

中国輸入リサーチと聞いてあなたは何を思い浮かべますか?

ほとんどの人が考えるのが日本のAmazonにあって中国のタオバオやアリババにもある商品を見つける方法ではないでしょうか?

しかしこの方法はもはや通用しません。

中国輸入の参加人数が増えすぎたからです。

希少価値があるものには値段が付きますが誰でも扱えるものは価格競争で値段が下がる、これは世の常です。

では中国輸入は飽和したかというとそのようなことは決してなくむしろ物販で利益を伸ばしている人の多くは他の物販ビジネスをやりつつも中国輸入にも手を出しています。単純に利益率が高いからです。

私らにとっての中国輸入リサーチという言葉は世間一般の中国輸入リサーチという言葉が意味するものと全く異なるのです。

そしてこれからはそれがスタンダードになり真の意味での中国輸入リサーチを身につけないと生き残れない時代になっていきますので(すでにある程度なっています)ぜひこの機会に身につけてください。

とは言え従来の中国輸入リサーチで見つかる商品もありますし基本を知っておくことは大切なのでまず従来の中国輸入リサーチの方法をまとめたいと思います。

単純転売の中国輸入リサーチの方法

中国輸入で扱われている商品を見つけるための中国輸入リサーチの方法は3つあります。

  1. キーワード検索
  2. 画像検索
  3. セラー検索

の3つです。

キーワード検索

Amazonの商品タイトルに使われている単語をGoogle翻訳にかけ変換された言葉をタオバオなどの検索バーに入れて調べる方法です。

まずはノーブランドというキーワードをAmazonの検索バーに入れましょう。

ノーブランド商品

検索した時点で上から6番目に表示された赤枠で囲まれた商品のページを例に使います。

この商品ページのタイトルで注目するべきは「糖度計」、「Brix0~32%」「ATC」です。

優先順位は型番や>数値やアルファベットのキーワード>商品の様相を示す単語です。

この商品の場合型番はないので数値やアルファベットのキーワードを用います。

簡単に見つけることができました。

なお糖度計を中国語に変換した場合も試してみましょう。

この場合も見つけることができました。

候補の商品が多すぎる場合型番や他のキーワードと組み合わせて調べるとより早く見つけることができるでしょう。

画像検索

先ほどと同様の商品ページを例に画像検索から商品を見つけてみたいと思います。

まずはAmazonの商品ページの画像を保存します。

次にGoogle香港を開きます。

中国にはgoogleがないためタオバオやアリババの商品が最も多くインデックスされているのはGoogle香港もしくは中国の検索エンジン百度(Baidu)になります。

やり方は全く同じなのでここではGoogle画像検索で調べてみます。

以下は検索結果です。

詳細を見てみましょう。

リンク先のURLを見ていくと3番目に1688.comというURLを見つけました。

これは中国の巨大ECサイトアリババのことです。

こうして画像検索からも商品リサーチを行うことができました。

また参考までに百度の画像検索の位置を示しておきます。

セラー検索

3つ目はカテゴリ検索です。単純転売のリサーチにもOEMのリサーチにも使えます。中国輸入で扱われやすい商品というのは大体決まってくるのでそれらを扱っている他の商品などから中国輸入商品をリサーチしていく方法です。

例えば”プッシュアップバー”のような筋トレグッズは大体中国輸入商品です。

中国輸入商品例

セラーのうちの一人を無料のツールASIN Fetcherで調べると以下のような商品を扱っていることがわかりました。

筋トレ系の商材以外だと自転車のレインカバーや自転車ロックなどを扱っていることが分かります。もちろんこれが欧米輸入であったり別の国で生産された商品である可能性もあるのですがこのセラーの場合全ての商品に同じブランド名をつけていたので十中八九OEMで生産場所は中国になります。簡易OEMの可能性もあるのでその場合は初心者の方もまねしやすいですね。

簡易OEMとはロゴの印字やパッケージの作成などだけを行うOEM手法のことです。

このようにしてOEMを行なっているセラーが扱っている商品を探していきます。

利益を出すための商品リサーチの次の工程とは?

先ほど調べたのはあくまで中国輸入で扱われている商品を見つけるためのリサーチです。ここから実際にその商品を扱えばどれだけ売れるかどれだけ利益が出るかを調べていく必要があります。

そのため中国輸入向けのリサーチツールを使って月間の販売数などを調べていきましょう。先程の行程と合わせた具体的な工程は以下のようになります。

  1. 売れている商品ページを特定
  2. 売れている商品ページ自体を分析
  3. 商品ページの集客状況を分析(要ツール)
  4. 販売個数のチェック(要ツール)
  5. 仕入れ・OEM開発
  6. 新規出品しSEO対策を施す
  7. 広告対策を施す(要ツール)

以上の7つの手順になります。

細かく見ていきたいと思います。

売れている商品ページを特定

これはツールを使っても出来ますがない場合は簡易的にランキングを参照しましょう。

カテゴリによって同じランキングでも売れている数は異なりますが基本的には大カテゴリで5000位以内の商品を複数参考にしていきましょう。

売れている商品ページ自体を分析

次に売れている商品ページのレビューや商品画像を見ます。

ここでその商品ページの詰めが甘いなと思えれば後発でも戦えます。

レビューで星4や5しかない商品ページでランキングが高いページは基本的に後から越せません。

見るべきは低い評価です。

中には嫌がらせで悪い評価をつけたりステマで高評価を付けるひともいるとは思いますが基本的にはレビューは世相を表します。

この低い評価の原因となっている部分を改善できればその商品より売れる商品ページを作れる可能性が高くなります。

画像に関してもまだ改善点があるな、と思える商品ページが上位に来ていればチャンスです。

一通りデザイン、消費者心理、色彩心理、LP設計について勉強すればどこが悪いかは見えてくるはずです。

上記画像はAmazonの商品ページ画像作成とは直接関係はありませんがオバマ前大統領のLPのコンバージョン率の違いを示しています。

画像やコピーを変えると反応率が変わります。

いい商品を作っても商品が手元に届くまで分からないのがネット通販。

そうなると画像の重要性がわかっていただけるかと思います。

アメリカではこのような研究が進んでいて日本でも大手企業はA/Bテストの仕組みを導入していますが中小企業でも出来ます。

実際に自分で商品を販売する場合の画像についてもA/Bテストできればベストです。

いい商品画像を作るのにはそれなりに勉強しなければいけませんが

  1. その商品を使っているところが想像できる
  2. 色彩バランスがいい
  3. 商品の強みを提示

というところだけ守れば80点位は取れます。

現状Amazonに出ている商品画像の平均的なクオリティは35点と言ったところです。

さすがに上位に食い込んでいる商品ページの商品画像は70点位は取っているものが多いのですがそれでもたまに画像が悪くても売れていて上位に食い込んでいる商品があります。

そのような商品ページを見つけたらチャンスです。
改善点を見つけ自分の強みと繋げられるか考えましょう。

中国輸入OEMのリサーチ

中国輸入OEMのリサーチではSeller Spriteというツールを使います。ツールなしでは難しいです。

Seller Spriteと提携しているため上記から登録してクーポンコード(XC8019)を入力してもらえばスタンダードプランの毎月の料金が30%割引になります。

プロデュースしているアマトピアの商品リサーチはメーカー仕入れや無在庫販売用であるため中国輸入のリサーチに関してはSeller Spriteの方が向いていますが特にアマトピアの広告運用機能などは代替できないので合わせて活用してください。

P.S 現在はアマトピアの方がAmazonの販売数を正確に抽出できるようになっているため販売数の取得だけが目的であれば新たにSeller Spriteを使う必要はなくなりました。

キーワードに関してもKeyword.ioというツールの方が正確であるためアマトピアとKeyword.ioの組み合わせがおすすめです。ただしこの詳しい方法はコンサルでしか解説していないため以下でSeller Spriteの活用法を解説します。

Seller Spriteは機能が多いのですが使うのは実践で使うのは一部の機能のみになるのでそれらを順に解説します。

ライバル商品リサーチ

商品名やブランド名などで検索した競合商品の評価の伸びやランキングの伸びなどを調べることが可能な機能です。最初の市場調査のタイミングでよく使います。

Seller Spriteはランキングと過去のデータを照らし合わせて販売数を予測するタイプのツールなので子ASIN単位の販売数は分かりません。

やはり子ASIN単位の販売数を調べるには在庫追跡系のツールが必要です。アマトピアでは現在在庫追跡系の機能は提供を終了してしまったのでAMZPECTYというサービスを推奨しています。

商品リサーチ

ライバル商品リサーチと名前は似ていますがこちらは販売数や評価数などの数値情報から絞り込みを行う機能です。

データの対象時期を変更出来るので季節性のある商品の場合はその時期のデータを見ましょう。季節性のある商品のOEMを行う場合は最低でも4ヶ月前、なるべく6ヶ月前から商品を仕込む必要があります。

主に使うことになるのは販売数になってきます。OEMを行う場合ジャンルにもよりますが最低500ロット位からになってくるので小さな市場で勝負しようと思うと在庫を半年分~1年分積むことになってしまいます。

これは危険で多くとも4ヶ月分で抑え、可能であれば初回は2.5ヶ月分位の量で抑えたいので必然的に参入できる市場は決まってきます。(月に200個以上売れているような商品)

ただし楽天でも販売する場合はこの条件が緩和されるため他の人が諦める商品でも生産しやすく有利になります。

ただここだけの話Seller Sprite初期に中国Amazonからデータをもらっていた時はかなり正確な数値でしたが今は全然正確ではありません。販売数に関しては参考までに見ていてアマトピアの方が精度が高いのでそっちで見ていますがキーワードの絞り込みや過去の履歴を見れるのが便利なのでSeller Spriteも使っているという感じです。
※アマトピアの販売数も海外ツールのkeepaにデータを提供してもらっておりそれをベースにAIで補正しているので完全に正確というわけではありません。

どのツールを使うとしても特に売れている商品ほどズレが大きくなるので最初は軌道に乗るまでに時間がかかることも考えるとツールの販売数を元に生産や仕入れを行う場合リスクヘッジで30~50%の数値で見た方がいいです。

中国輸入しかやらない人はリサーチはSeller Spriteだけで必要十分です。

他に見ている項目はセラー数という部分です。相乗りだと2以上になるので1にしてOEMの競合商品を調べます。

あとは私はサイズでも絞り込みをかけます。FBA倉庫を使う前提の場合はFBA倉庫はAmazonの担当者も認めるように大型商品で利益を出すのは難しいとされています。保管料と送料が高いためです。

またセラー所在地で中国人が多い市場かどうかも調べます。初心者の場合はレビューの入れ込みで負けるのでそのような市場は避けるべきですが現在はサクラレビューも入れづらくなっているので商品自体やデザイン、マーケ等で差別化できるのであれば逆に積極的に参入しています。

もちろん日本企業に絞り込みOEM事業をやっている日本人の競合を調べることも大切です。

検索結果の中では歴史トレンドとビッグワードトレンドというタブをよく見ています。

市場リサーチ

見ているのは月平均販売数トップ商品とその売上、そして集中度指標です。

月平均販売数トップ商品は上の数字がトップ100商品の平均販売数で下がトップ10商品の平均販売数です。

集中度指標は一般的にはふーんという感じで終わってしまうかもしれませんがランチェスター戦略を勉強している人には特に役立つ指標です。

後発組がシェアが獲得されている市場に参入する時それが独占市場か、複数の企業がシェアを均等に分け合っている市場かなどでトップ100商品の平均販売数を見るかトップ10商品の平均販売数を見るかなどを変えたり販売価格を変えています。

機能的に三番目に位置していますがOEMを行う場合最初に使っています。

市場リサーチでは発売トレンド分布という項目をよく見ています。ここではシェアを取っている企業がいつAmazonで商品を販売し始めたかが分かります。

私は参入時期が古い商品で独占されている市場には入らないようにして新興市場を狙いますが、正解は一つではないので色々活用できる部分だと思います。

仕入れ

いよいよ仕入れ・商品開発です。単純転売の場合はシンプルに仕入れたい商品のURLや個数を代行会社に伝えるだけです。規模が大きいところだとブラウザ上から直接発注できるようにしている所もあります。

OEMの場合は1から作るのではなくこれまでの項目で分析した参考商品があるはずなのでそれを使いましょう。

ここで重要になるのが購入者の立場になるということです。

無理にOEM開発する必要はないかもしれません、それはただのエゴかもしれません。

例えば参考商品の悪いレビューの理由が説明書がない、パッケージが安っぽい、数が少ないなどの理由だった場合、それぞれ説明書を用意、パッケージを作成、セット化するといった方法でたいしてお金をかけずしかし元の商品とは違うので新規に出品して差別化することができるのです。

商品開発をする際は常に何が顧客に求められているのかを考えるようにしましょう。消費者がそのカテゴリの商品に一番求めているものをインサイトと呼びます。

インサイトを見抜くのは慣れていないと非常に難しいことでなんとなく既存の商品と同じものを作ってしまいがちですが同じものを作っていては先行商品に勝てません。
新たなライバルも増えていきますし必ず勝ち続けられるポイントが必要です。
そして多くの場合価格の安さで差別化を図ろうとするのは危険です。それ以外で差別化しましょう。
もちろん値付け自体は大切なので利益を最大化しようと思ったらその上でベストな価格を探る作業を怠ってはいけません。

マーケは学べば誰でも出来ますが中国輸入OEMのもっと大きな問題は実際の生産の部分です。代行会社を通しても理想と違う商品ができることは良くあることなのですり合わせ・調整に時間がかかることを頭に入れておきましょう。マーケとものづくりの両輪が合わさって初めて上手くいくのでマーケが得意なだけでは上手くいきません。

SEO対策

AmazonのSEO対策については別記事にまとめているのでそちらの記事を参考にしてください。

参照:AmazonSEO対策の方法まとめ

広告対策

オートターゲティングで運用している人が多いと思いますがどのキーワードで運用すればいいか、あるいはどのキーワードの出稿をやめるべきか、どのキーワードにもっと予算をかけるべきかというのは本来1社に1人その役割を担う人が必要な位重要なことです。

優先順位としては商品ページの作成の方が重要となりますが新規出品では初期段階で広告を使ってブーストしないと売れづらいので必ず広告の予算も組み込んで利益率を予測するようにしてください。

OEMの場合最終的に広告費は売上に対してジャンルによりますが20~40%になるはずです。

広告運用に関しても別の記事に詳しくまとめています。

参照: Amazon広告の効果的な運用方法

中国輸入リサーチの外注化

今回紹介した中国輸入リサーチは工数も多く大変に見えますがよくよく考えると数字に落とし込める部分も多いので外注化できる部分とそうでない部分を分けて考えましょう。

  1. 市場の調査
  2. セラーの調査
  3. 売れている商品ページ自体を分析
  4. 商品ページの集客状況を分析
  5. 販売個数をチェック
  6. 商品開発・OEM開発
  7. 新規出品しSEO対策を施す
  8. 広告対策を施す

これらの手順は6以外は外注化しようと思えば全て外注化出来ますがマーケティングは要になる部分なのでなるべく内製化しましょう。

商品ページの分析はそれなりのマーケティング知識が必要なので自分でやっている社長が多いですが、ある程度会社規模が大きくなると社員を教育してふさわしいと思う商品を社員に調べさせ理由とともにプレゼンを行わせているような方もいます。

そこまでできれば完全に仕組み化できていますよね。

また商品自体ももちろん大切なのですが商品画像を作ってくれるWebデザイナーの存在はより重要です。

商品写真を綺麗に撮るだけではダメです。必ず顧客に魅力を伝えるようにカスタマイズする必要があります。売れる商品ページの作り方についてはnoteに詳しくまとめているのでそちらを参照してください。

中国輸入リサーチのまとめ

新しい時代を生き抜くためにも今回紹介したような本質的な中国輸入リサーチテクを身につけましょう。

また商品リサーチは中国輸入の序章に過ぎません。
他にも仕入れや集客などについて学ぶべきことがたくさんあるのでまだ読んでいない人は以下の記事も合わせてご覧になってください。

参照:初心者からできる中国輸入の始め方

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