この記事はAmazonでライバルより価格を安く設定しているのにAmazonのメインカートが取得できない、あるいはそもそものカート獲得の仕組みが知りたいという方のために書きました。
Amazonのカートボックス取得条件
- 注文不良率
- その他の出品者のパフォーマンスの指標
- 配送スピード等、商品と共に購入者に提供されるショッピング体験全般
- Amazon.co.jpに出品している期間や取引数
- プライムマークを取得しているか
プライムマークを取得するには以前はFBA出品であることが必須でしたが現在は出品者出荷でもマケプレプライムというサービスを活用するとプライムマークを取得可能です。
マケプレプライムの利用要件は
- Amazonで定める配送品質の維持
-期日内配送率(予定日までの配送完了率)が96%以上
-追跡可能率(有効なお問い合わせ番号/伝票番号入力率)が94%以上
-出荷前キャンセル率が1.0%未満 - 出品者様が選択するプライム対象地域への「お急ぎ便」の提供
- Amazonプライム会員に対して、プライム対象地域への通常配送とお急ぎ便を無料で提供
- Amazon上で追跡が可能な配送方法のご利用
(ヤマト運輸、日本郵便のお問い合わせ番号がある配送方法) - Amazonのポリシーに基づく返品・返金対応
となっています。
ではこれらAmazonが提示している条件以外でカートボックスを取得するために必要なことは何かと言うと
- 商品価格
- 出品者評価
- 在庫数
になります。
それぞれについて詳しくみていきたいと思います。
Amazonの商品価格は最安値にすべき?
Amazonで商品を売る時最安値で設定していませんか?
ライバルが多い商品ならこれは誤りです。
今はAmazon公式のものでもサードパーティ製のものでも自動化ツールがあるのでライバルの最安値に対して1円安く設定することもできます。
しかし商品を最安値に設定する行為はいたちごっこになってしまうのでやってはいけません。
そもそもなぜ最安値にするかというとメインカートを取るためです。
確かにメインカートを取れればそうでない時と比較して何倍も売れます。
商品が売れれば当然利益につながります。
しかしメインカートを取る為に価格競争をして利益が出ない価格で販売してしまっていては本末転倒です。
海外商品と日本商品の価格差がなくなれば消費者は嬉しいかもしれませんが経済としては致命的です。
失業者があふれて結果的に給与水準は下がります。
いわゆるデフレスパイラルという状態に陥るので全く好ましい状況ではありません。
じゃあどうすればいいか?というと最安値を取られても無視してください。
Amazonのメインカートは値段だけで決まっているわけではありません。
こちらが1900円で売っている商品を相手が1899円に設定してきても販売実績や評価がよければメインカート取れます。
もっと言うと100円高くても取れます。
経験上10%程度までは高くても大丈夫です。
特に最近Amazonが簡易的な価格改定システムをセラーセントラル内に導入しメインカートよりいくら低い、という設定が出来るようになりました。
このことにより値下げ合戦が起きやすいですがそもそもそのような初心者が参入しやすい商品は扱ってはいけません。
相手が大手でも難しいですが大手は価格競争が無駄なことをよく分かっているので同じ値段に設定しましょう。
やはりまずはライバルと被らない商品を出品することが大切です。
目安は10人。
10人以上ライバルがいるならその商品は特別な仕入れ先から卸していない限り扱わない方がいいです。
またメインカートを取得しているセラーが出品者出荷のセラーかFBAセラーかでも戦略は変わってきます。
以下のようになっています。
カート取得者の出品形態 | FBA | FBA | 自社出荷 | 自社出荷 |
---|---|---|---|---|
自分の販売形態 | FBA | 自社出荷 | FBA | 自社出荷 |
戦略 | カート価格に合わせる。 評価で負けているなら最安値にする。 | 最安値にする。 | カートボックスより10%程度高い価格でもOK。 | こちらのリードタイムの方が短い場合カートボックスより10%程度高い価格でもOK。 リードタイムが |
また対策としてセット売りなどにして他の販売ページに出すという方法もあります。
もちろんセット売りにしてもライバルセラーが相乗りをしてくる可能性はありますがその数は大幅に減ります。
Amazonの出品者評価の重要性
相乗り出品の場合価格は重要な要素になってきますがそれでも最安値だとカートが取れるわけではないことを説明してきました。
安いとはいえ粗悪な商品を売ると評価が悪くなるので相乗り出品している他のページまで影響してしまいます。
Amazonで評価を上げる方法使いつつ出品者出荷の方は特に配送遅延やメールの返信などにも気を配りましょう。
あくまで適切な在庫数が重要
Amazonでは在庫数が多いセラーほどカートボックスを獲得しやすくしていると言われていますが価格や評価の影響に比べるとそれは微々たるものです。
過剰在庫はキャッシュフローを悪化させる最大の要因となるのでカートボックスを取得するために多めに在庫を用意するというのはこちらも本末転倒です。
初回仕入れであれば商品データに基づいた需要予測を、すでに出品している商品であれば実売データに基づく需要予測を行い適切な仕入れ数になるようにしましょう。
またAmazon本体が出品している場合Amazonは在庫数を自由に変動させることが出来るため在庫数で競うことは難しいです。
価格や評価などその他の条件で戦うことも難しくなってくるためその場合は出品を控えるようにしましょう。
Amazonのカートボックス(Buy Box)取得方法まとめ
- 最安値がいいとは限らない
- カートボックスを取得している出品者の販売形態に合わせて価格改定を行う
- 評価はとにかく大切
- カートを取るために在庫数を増やす必要はない
- Amazonが出品しているページには要注意
状況に合わせた戦略を立ててカートボックスを取得していきましょう。