起業した人と話すと昔の友人と疎遠になったとかサラリーマン時代の知り合いと話が合わなくなったという話をよく聞きますがこの問題について自分になりの考えを述べたいと思います。
起業する、しないに関わらず同じような生活様式を送っている人とでないと話が合わなくなるのは世の摂理です。
おそらくほとんどの場合小学校や中学校の時の友達より高校や大学の時の友達の方が話が合うという人が多いと思いでしょう。
それは一体なぜでしょうか?
起業に成功すると話が合わなくなる原因
ニューカム(1961)という心理学者が提唱した「A-B-Xモデル」と呼ばれる心理モデルがあるのですがAとBという2人の人物とXという対象があった時A、BそれぞれがXに抱く感情がプラス方向でもマイナス方向で一致すればするほど友好的になると言われています。
上記の例で言うと夫(A)は煙草が好きで妻(B)は喫煙(x)に対して相異なる感情を持っているためこの点では非友好的な関係になるということになります。
こうした価値観のずれが積み重なるとお互いにとって居心地の悪いものとなってしまいますがあくまでどちらが正しいと言うことはありません。異なると言うだけです。
起業で成功すると友人と話が合いづらくなるも同様であり必然的なことです。
起業に成功すると一般的に人生において以下のようなものが手に入ります。
- 時間
- お金
- ステータス
これらは普通に生きていると手に入れづらいものです。
これらを手にしている人と手にしていない人ではどうしても価値観が異なってきます。
例えば起業に成功してお金を手にした人がリッツ・カールトンが好きと言ってもそれは世間一般の感覚からはずれたものでしょう。
ヨットや乗馬趣味と言ってもそれはお金のかかる趣味であり一般的な共感を得にくい趣味となります。
ただしサラリーマンでも有名企業に勤め成功している人であれば共感を得やすく、結局は職業の問題というより成功者であるか否かが話が合うか合わないかに影響してきます。
よくお金持ちはお金持ちで集まるといいますが結局その方がお互いにとって価値観が合いやすく居心地がいいからでしょう。
話が合わなくなったらどうすればいい?
先ほどあげたようなお金や時間の使い方、ステータスの面で大きな差異が生まれたとしても他の部分での共通点があれば友人関係を続けることも可能です。
誰かと仲良くなるには主観的類似度が重要と言われています。
対人関係の親密度をあげる要素として次のうち重要なのはどれでしょうか?
- 生活背景(社会的地位、人種、家族構成、出身地)
- 態度や信念(政治的思想、弱者への態度、ボランティア精神、人生の捉え方)
- 趣味(休日の過ごし方など)
- コミュニケーションスタイル(論理的か感情的か、応援するタイプか前に立つタイプか)
- パーソナリィ(性格、内向的か外交的か、新しいものが好きか、こつこつやるタイプか飽き性か、メンタルが強いか弱いか、協調性があるかないか)
- 見た目(ルックス、髪型、服装、身長)
2>4>5>3>1>6の順であるという研究結果があり
並び替えると
- 態度や信念(政治的思想、弱者への態度、ボランティア精神、人生の捉え方)
- コミュニケーションスタイル(論理的か感情的か、応援するタイプか前に立つタイプか)
- パーソナリィ(性格、内向的か外交的か、新しいものが好きか、こつこつやるタイプか飽き性か、メンタルが強いか弱いか、協調性があるかないか)
- 趣味(休日の過ごし方など)
- 生活背景(社会的地位、人種、家族構成、出身地)
- 見た目(ルックス、髪型、服装、身長)
ということになります。
起業家は一般的に信念や主義、思想がはっきりしていますしお金に余裕があり長期の海外旅行や人がやらないような趣味にもチャレンジできるためやはり浮世離れしやすいのは間違いありません。
実際色々な起業家を見てきましたが起業家が仲良くしているのは同じ起業家(経営者)やエリートサラリーマン、政治家、弁護士など士業の人、芸能人、芸術家、スポーツ選手など考え方が人と違い比較的金銭や時間に余裕のある人たちになりがちです。
これに対して良い・悪いという評価は下せません。
例えば自分が学生で必死にバイトをしていた時にこういった属性の人たちと知り合っていても居心地が悪かったでしょうし今は頑張って成功したのでやはり昔から仲良くしている友達というのは減りました。
残っている友達は結局同じように起業・独立したり、そうでなくても他で相当価値観が合う人だけです。
結論としては生活レベルが違う場合他の主観的類似点でそれを補えない限りお互いに居心地がいいと感じないのは当然のことなので起業してそれまでの友達と合わなくなったと思うならそれまでのことです。
努力し続ける限りその時その時で話が合う新しい友達がきっと見つかるのでそういうものと割り切って仕事に集中しましょう。