結論から言うと無在庫販売は稼げますが注意が必要です。
まず無在庫販売が稼げない、と言われる要因にはいくつかあります。
- ノウハウを知らない
- 悪質な塾やスクールが多い
- ビジネスモデルが悪い
- ビジネスリテラシーが低い人が多い
それぞれ詳しく見ていきたいと思います。
ノウハウを知らない
これはシンプルですね。無在庫販売のノウハウは大きく分けて3つあります。
- アカウントが凍結せずに出品数を積み上げる方法
- 利益が出る商品を見つける方法
- 競合と差をつける方法
他にも細かいテクニックは色々ありますが上記の正しいノウハウというのは出回っていません。これは無在庫販売という特殊なビジネス形態によるものでしょう。
例えばメーカー仕入れであれば独占販売のノウハウは無料でもある程度出回っており独学で0→1を達成することも不可能ではありません。無在庫販売の場合独学だとほぼ確実にアカウントがサスペンドするのでそれが稼げないと言われる一因になっています。
ちなみにこのサスペンドをする理由と別に無在庫販売は過去には人の画像を使う人が多かったため著作権の問題がありましたが現在はAIの活用で画像の再生成が可能になったので自力で画像を用意しやすくなりました。(厳密に言うと参考画像は存在するので問題はあるものの実際問題として判定不能の状態に)
また正しいノウハウが出回らない理由として無在庫を極めるとコンサルなどで情報を発信するよりも自分で回した方が収益が高くなりやすいので発信する人が少ないです。私もノウハウを出すか出さないかで2年以上渋っていました。アカウント評価を追いつけないまで育てたのと並行して有在庫も半分程度に出来たタイミングでコンサルを解禁しました。
世間で言われるような「在庫リスクなしで簡単に稼げる」なんてことはありえないビジネスです。情報が出てこないだけで無在庫で月利100万円以上の人は大勢います。しかしそういった人は基本情報を出さないので次の問題が起きています。
悪質な塾やスクールが多い
物販初心者の人だと在庫になるのが怖い、という理由で魅力的に見える無在庫販売に興味を持ちがちです。そのままセールストークモリモリの無在庫塾のLPに吸い寄せられて契約してしまう人も多いことでしょう。
そのノウハウが正しいものであれば別にいいと思うのですがまとめて90人ほど取り参加者全員アカウントがサスペンドしたなんて塾も知っています。幸い私のコンサルでは回避法を教えているので現時点では販売していてサスペンドになった人はまだいません。また今後出たとしても通常はできないアカウントの再作成方法を教えているので問題ありません。
大体悪質な塾は自分の所のツールを使う必要があるのですが性能が低くて使えないものが多いです。
私もツールサービスは運営していますがポジショントークになるのが嫌なので他社のものでも何を使ってもいいと言っています。色々使って最終的に選んでもらえる自信があるのでそれでいいです。
ビジネスモデルが悪い
先ほどの問題と関係してきますがビジネスモデル自体が悪いものを選んでしまっていて稼げていない可能性があります。
ビジネスモデルが悪いと言うのは無在庫販売自体のビジネスモデルが悪いわけではなく例えばメルカリ→ヤフオクのようなそもそも利益が出る構造になっていないもののことです。
知識としての参入障壁があったり手間がかかるからこそそこに差益は発生します。誰でも簡単にできることであれば経済学的にも差益がどんどん小さくなるのは当然のことなので稼げません。
またビジネスモデル自体が悪いわけではありませんがShopify無在庫のような難易度が高いものを選んでも初心者の人は失敗します。これは無在庫の特性である初期投資があまりかからないという点を打ち消して広告で集客することになるため難易度が高くなります。
ただしその参入障壁から逆に稼いでいる人も一定数います。この辺りがビジネスの面白い所ですね。AIで誰でも簡単に出来るようになったビジネスに価値がなくなるのと一緒で参入障壁がある所に仕組みを作っていくのは無在庫販売でも同じです。
またツールを使うだけで簡単に稼げるような無在庫販売は存在しません。存在するならツール作成者が大量に人を雇って攻略するでしょう。
ツールは効率化のための必要条件であり十分条件ではありません。
ビジネスリテラシーが低い人が多い
物販をやったことがない人が最初に無在庫販売に取り組んだ場合なかなか上手く行かないので稼げない、と言われることもあります。
やはり同じことを教えても他のビジネスで成功している人や本業で結果を出している人や主婦・学生の方でも優秀な方ほど成果を出すのは早いです。これは仕方がありません。結局は競合との戦いなので
売上=才能×努力×努力の方向性×ノウハウ×時流
です。
ビジネスリテラシーが低い状態だと努力の方向性が間違った方向に行き思ったように進みません。ノウハウで北に進みましょう、と言ってもほとんどの人は北東や北西に進みます。そしてビジネスリテラシーがないと東に進んでいることも教わったことを守らずに南に進んでいることもあるので中々結果は出ません。そのうち努力の方向性が合っているか自信が持てなくなり努力さえ出来なくなります。
これは全てのビジネスに共通することで人は方向性が合っているかを確認できないと努力を積み重ねるのが難しいものです。
時流というのはそのビジネスのプロダクトライフサイクルのことです。トレンドだと一過性のものなので初心者は追わない方がいいのでもう少し長いスパン(3年~)で考えます。

では結局どうすればいいか、というとビジネスリテラシーを上げるために勉強するしかないです。簡単に稼げる話などその辺に転がってはいません。勉強してその他大勢から抜け出す方法を見出して始めて稼ぐことが出来ます。
お金の奪い合いで1000億円稼げるゲームがあるとして参加者が1000人いるとしてもらえるお金が均等に1億円ずつになることはありません。必ず偏ります。80:20の法則と言われるようにどんなビジネスも基本的に上位20%の人が80%の富を稼いでいます。それが資本主義です。
以下eBayの無在庫販売を市場規模や休眠アカウントなどの数字を元に表にしてみました。日本から発送を行なっているアカウントが1万アカウントほどだったので仮に1万アカウントあるとして
層 | 人数 | 年間利益目安 | 特徴・備考 |
---|---|---|---|
上位4% | 400人 | 3,000万〜1億円 | 法人や専業事業者が中心 |
上位20% | 2000人 | 500万〜3,000万円 | 安定的に利益を出す中堅層 |
中間層(20〜80%) | 6000人 | 100万〜500万円 | 副業〜専業移行期、多忙だが成長中 |
下位20% | 2000人 | 0〜100万円 | 新規・試行錯誤・赤字もあり |
非アクティブ状態 | 3,000〜5,000人 | 収益なし・撤退含む | 参入・撤退を繰り返す層 |
※非アクティブ状態は売上0の状態にある層として、重複カウントされる可能性もあります。毎年入れ替わりも激しいです。
となります。私はeBayはそこまで力を入れていませんがそれでも上位4%にギリギリ入っています。Amazonはまた市場規模が異なりますが確実に上位4%に入っています。
コンサルも2年以上続けている方は上位20%の上位の位置(年利2000万円以上)は達成している方も多いですが1年だと中間層の上位(年利500万円位)の方が多いです。また途中で諦めて辞めてしまったりノウハウだけ聞いて取り組まない人もいます。
まとめ
無在庫販売が稼げない、という理由をまとめてみましたがいかがだったでしょうか。
序盤の方にも書きましたがAIで画像の著作権の問題を実質クリア出来る時代になったのでより取り組みやすくなっていますが結局それで参入者が増えたとすると相対的にパフォーマンスで上回る人がより稼げることになるので全員が稼げるようなビジネスではありません。
基本そのようなビジネスは存在しないのですが独占販売が取れることを前提に考えるとメーカー仕入れは比較的受け皿が広いビジネスと言えると思います。ただしクラファンはShopify✖️無在庫問題と同じように初期集客で広告費が数十万円必要になり回収できないケースもあるので難易度は上がっていますしAmazonのメーカー仕入れでも何でも独占を取ればいいと言うわけではないので結局卓越したノウハウを入手し研鑽を続けない限り稼ぎ続けることは出来ません。マイナーブランドの独占卸を取っても売れずに終わります。
記事のまとめとして無在庫販売は稼げるものの一般論として言うならば無在庫販売は稼げない、と言った方が無茶な売り方をする人が減ってよさそうですね。独学は危険だけどスクールもきちんとしたものを選ばないと危険、と言うことで挑戦する方は気をつけてください。
個人的には無在庫販売に取り組むなら一つ目の仕組みにするよりは最低でも他のビジネスで月10万円稼げる仕組みを作ってからの方がツールや外注費に積極的に投資できるのでその方がいいと思います。と言うより上位層は皆そうしてるのでそこをケチるようであれば無在庫販売は上手くいかないので他のビジネスをした方がいいです。
無在庫販売はポイントやマイルも貯まるしキャッシュフローがいいのできちんと仕組み化できればかなりいいビジネスモデルなのですがその聞き応えとは裏腹に中級者~上級者向けのビジネスと言えるでしょう。