商品ページ作りは商品の魅力を適切に見込み顧客に伝える重要なテーマです。
商品ページを効果的に作成するためには、以下の要素を考慮しながら情報を整理し、魅力的なページを構築することが重要です。
相乗り出品では既存の出品ページに出品を行うだけでページを作成するわけではないのでこの章で扱うのは新規出品者向けのノウハウになります。
また商品ページ作りと関連してSEO対策という言葉をよく耳にすることがあると思いますがGoogleのような検索エンジンと異なりAmazonの検索エンジンは商品情報よりも実際に売れた数を重視しています。
そのためどんなにページを作り込んでも商品が売れなければペラペラでも商品が売れるページに検索順位で負けてしまいます。
そのためキーワードの内部対策についても扱いますが何よりもお客さんに魅力的な商品だと思ってもらうことが重要です。
またテクニック的に魅力のない商品を魅力的に見せた所でマイナスレビューになって返ってくるだけであるため何よりも商品選定が重要であることに変わりはないのでその事実を押さえた上で商品ページ作りに取り組んでいきましょう。
目次
商品ページ作りで重要な12の要素
商品ページ作りで重要な要素は次のページの通りです。
・商品画像
・商品タイトル
・商品説明
・出品キーワード
・ブランドストーリー
・商品仕様
・商品レビュー
・価格と割引情報
・バリエーションと選択肢
・Q&Aセクション
・関連商品
・ページデザインとフォーマット
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
商品画像
高品質で鮮明な商品写真を提供することが重要です。複数の角度や用途の異なる画像を掲載し、商品の特徴やデザインをわかりやすく伝えましょう。
Amazonではメイン画像1枚とサブ画像8枚の計9枚の画像を設定可能です。ただし商品詳細ページでは7枚までしか表示されなため通常7枚の画像を設定することになります。
メイン画像はAmazonでは白抜きにする必要があるのでサブ画像をどのようにするかが鍵となってきます。
まず前提となる商品画像のサイズをどうするべきかについて解説します。
画像のサイズ・形状をどうするべきかについてですが最大限の表示幅になるようにします。
Amazonでは以下のように時代に合わせて最大限の表示幅で表示される画像のサイズが異なっています。(カテゴリーによる差異も存在します)
ちなみに図には載せていませんが2013年頃は長方形が有利でした。これらの変化はスマホの発展、視聴環境の多様化などが影響していると思われますがこの先を予想することは難しいので最新の情報を追うという姿勢が大切です。
販売者の方で過去に売上が高かった方や現在売上が高い方でも、一昔前、二昔前のテクニックを使ってしまっている人は多数います。
販売ページだけで決まる訳ではありませんが後者も徐々に売上が落ちていくことが予想されます。
画像フォーマットなどは特にAmazon側でアナウンスされる訳ではないので注意が必要です。
また画像フォーマットの変更くらいであればAmazonでの販売を専門にして最新の情報を入手している高レベルの販売者は情報発信しています。
しかし元々情報発信を行っていなかったり、行っていてもその人が情報発信を行うより販売自体に集中した方が利益効率が良い、もしくはこの情報は不特定多数に発信すると不利益を被る、わざわざ発信する必要もない、などと判断した場合結局有益な情報は表に出てこなくなります。
本書も不特定多数の方に広まってもそれぞれの方が売上を向上させることができる手法に絞って情報をまとめています。販売数を限定することにしたので実際にページ作りに使っているテクニックを余すことなく載せています。
世の中には多くの人に広まりすぎると効果が薄れる情報も多数存在するためです。
そのため画像フォーマットの話には直接関係はありませんが最終的にはネットや本だけでなくセラー仲間を増やしたりレベルの高いセラーと積極的に関わるようにしていきましょう。
次に現時点で私が考える最強の構成を紹介します。実際は商品によって変えることになりますが7割方の商品はこの形が最適になります。
1.白抜き画像
2.キャッチコピー+ターゲットの明示+以下で説明する3~7のまとめ
3. 比較
4.ベネフィット
5.メリット
6. 推薦者の声・受賞歴など
7. 保証・特典
です。
例として毎日朝起きるのが辛いと思っている人に対してアラームを設定した時間に光で起こしてくれる時計を売ることを想定します。
説明には本書用に社内のデザイナーに依頼して仮の商品画像を用意してもらったものを使用しています。まず1枚目は白抜き画像になります。
1枚目のキャッチコピーを入れることは出来ませんがパッケージにキャッチコピーが入っている場合パッケージをセットで載せたり内容物を掲載することは規約に反しないので以下のように内容物を掲載するのもおすすめです。
2枚目の画像は3~7枚目の画像を1枚にまとめた内容に加えキャッチコピーとターゲットの明示を行います。
ターゲットの明示のために
・朝起きるのが辛い方
・うるさい目覚まし音で起きたくないという方
・睡眠の質を上げて短時間で疲れを取りたい方 (※)
と言った形でターゲットを特定します。
※効果を謳うと薬事法に反するもののターゲットの呼びかけはグレー、また化粧品やサプリなどに対しては厳しく適応されるもののそれ以外のジャンルの商品に対しては適応が緩め。年々厳しくなっている傾向にあるため注意が必要。
そしてそのターゲットに対して
「朝アラームをかけてもなかなか起きられなくて困っていませんか?」
とカクテルパーティ効果という心理学効果を使って呼びかけます。
カクテルパーティ効果とはカクテルパーティーのような騒がしい場所であっても自分の名前や興味関心がある話題は自然と耳に入ってくるという心理効果です。
以前は1枚丸々使って呼びかけていたのですが社内で検証した結果2枚目は3~7枚目のまとめ画像+αにした方がコンバージョン率が良かったので今はこの形にしています。
ただ商品によって異なるので最終的にはABテストが必要です。
それ以外は3~7枚目で示す内容を出来るだけ入れ込む形になるので3~7枚目の画像の部分で解説します。ごちゃごちゃした画像になりやすいのでレイアウトに注意する必要があります。
3枚目の画像は比較画像がおすすめです。
今の時代どの商品もそこそこよく見えるため違いを明示的に示さないと見込み顧客に伝わりません。また多くの場合他のページも見て検討された上で購入されます。
本当にいいものを作っていればいつか誰かが分かってくれると思うのはやめて必ず違いをアピールしていきましょう。
なおこの比較画像のように重要な画像ほど前に持ってくるのがポイントです。通常3~4枚目までしか見られていないためです。
4枚目の画像としてはベネフィットを、5枚目の画像でその根拠となるメリット(特徴・利点)とその根拠を説明してあげるとコンバージョン率が上がりやすいです。
メリットは「商品やサービスの利点や長所」を指し、ベネフィットは「商品やサービスのメリットによって得られる恩恵」を指す点が異なります。
一般的にはベネフィットの形で書いた方がコンバージョン率が上がりやすいですが専門性が高い商品では逆にベネフィットよりもメリットで書いた方がコンバージョン率が高くなることもあるので商品によって使い分けましょう。
例えば先ほどの光目覚まし時計で「目覚めがスッキリ」というベネ フィットを伝えたいとします。言葉ではいくらでも言うことが可能ですがその根拠を示して初めて人は動きます。
「目覚めがスッキリ」というベネフィットに対して
・通常の蛍光灯1000lx(ルクス)に対し太陽光に近い3000lx(ルクス)以上の照度を誇る
・目覚ましの設定時間が近くにつれて徐々に明るくなる。
・アプリと連動して睡眠が浅いときに照射してくれる
などの根拠を示しましょう。 ちなみにメリットは出来るだけ3つ以上伝えたほうがいいです。ベネフィットは消費者のインサイトとなる部分を見定めて1つに絞るのがおすすめです。
ベネフィットをメリットで支え、さらにそのメリットを根拠で支えるイメーじです。
使用できる画像枚数の関係で1枚に2つのメリット・ベネフィットを載せたり2枚目のまとめ画像にだけ載せて4,5枚目では深掘りしないケースもあります。メリットは多い分には人間が覚えることができるマジックナンバー7±2の範囲にある9個まで増やしても大丈夫ですが6枚しか使えないサブ画像の中ではそれほどのメリットは謳うことが難しいので私は3つにしています。
この際他社と差別化に繋がるポイントだけアピールするべきか、共通していても顧客に示すべきポイントをアピールするべきかなどはリサーチのPoint of Xの部分で解説済みなのでそちらを参照してください。
またネットショップやメーカー公式HPではもっと縦長のLPを作ることも出来ますし楽天などのLPでも一緒です。説得力を高める目的では根拠も1つの意見(メリット・ベネフィット)に対して3つ示すのがベストではありますがAmazonの画像部分ではそのようなスペースはないので1つあれば大丈夫です。 後ほど紹介する商品紹介コンテンツなどで示すようにしましょう。
また画像の中でカラーやサイズ感をしっかり伝えることで単純にイメージしてもらいやすくなりコンバージョン率が上がることに加え、期待していた商品と違ったというレビューを防ぐことでこちらも結果としてコンバージョン率の上昇に繋がります。
人が入っている(可能ならば実際に使用している)所を示すのも同じ理由からです。少しネット販売をかじっただけの人の商品ページを見ると人が入っていないのですぐ気づくはずです。
大手メーカーの商品などはほぼ確実に入っていますし消費者は人の画像が入っていない違和感を無意識的にでも感じます。そしてその違和感がコンバージョン率の低下につながります。
ちなみに他に初心者の方が犯しがちなミスとして画像の明るさが足りていないことが多いです。
明るさは画像加工ソフトで加工して極端に明度を上げても不自然になるだけです。商品の撮影を行うときに明かりを確保しましょう。
自宅で行いたいのであれば3点のライティング(照明器具の配置による明るさの調整)が基本となりますが簡易キットのようなもので撮影してもいいと思います。
6枚目の画像として推薦者の声や監修者の声、受賞歴などを示します。
専門家の監修ではなく上記のようにインフルエンサーのプロデュースや推薦を推すこともあります。
インフルエンサーを起用する場合はファン層と商品の購買層が一致するかどうかに気をつけましょう。これらの画像はどちらも心理学でいうウィンザー効果というものを使っています。
ウィンザー効果とは何かの効果を直接伝えられるよりも第三者から間接的に聞いたほうが信憑性は高まるというものです。Instagramなどでメーカーが宣伝したきれいな写真よりも素人が撮った写真がバズって購入に繋がることが多いのもその効果によるものです。
インフルエンサーの集め方自体についてはレビューの集め方の章で解説しています。
7枚目の画像として安心・安全保証に関する内容を伝えましょう。
画像では返品保証を事例にしています。
AmazonではFBA納品をしている場合は特にAmazonの返品規定が適用され結局購入者が優遇され返品されるときはされてしまうので保証があることを伝えたほうがお得です。ただし画像の枚数制限で他に優先的に伝えたいことがある場合はカットしても問題ありません。
日本の工場で生産している安全保障を謳ったり分かりやすい説明書付きであることで安心感をアピールする場合もあります。
商品画像については最後になりますが本気で売りたいなら撮影もページ加工も外注してプロに任せましょう。商品の価格帯やターゲットによってページのレイアウトや雰囲気も変わってくるので単純に売れているページを真似しても売れる商品ページは作れません。
一流のデザイナーを除けば一般的なデザイナーは依頼者のディレクションに従って商品画像を作ってくれるだけなのでディレクション能力が低いと商品画像のクオリティも下がります。基本的にデザイナーの方はクライアントの言われた通りに作るのが仕事なので仕方がないことです。
弊社もデザイナーを育て商品ページ用の商品画像制作や動画制作の依頼を受けていますが様々な商品の販売経験やコンサルティングを通して商品毎の最適な魅せ方が分かっているのでクライアントの要望に対して、それでは売れづらいのでこちらのデザインはどうですか?と代替案を出すことが多く重宝されていると自負しています。
一般的にはクラウドワークスなどで外注する場合はディレクション能力やリサーチ能力を高めておかないと「同じジャンルでランキングの高いこのページを真似て画像を作ってください」というよくある依頼方法しか取れなくなります。
そもそもそのページが売れている理由がデザインなのであればそれで上手くいくケースもありますがSNSなどの外部集客が上手くいっておりデザインがイマイチでも売れているケースや長期のブランディング活動に成功しておりデザインがイマイチでもネームバリューだけで売れているページもあります。
ぜひこれらのことを理解した上で真に売れるページデザインを作成するようにしましょう。
商品タイトル
簡潔かつ具体的な商品タイトルを作成します。商品の特徴や用途を要約し、キーワードを適切に含めることで、検索エンジンでの表示が向上します。
タイトルに含めるべきなのはブランド名、商品名、サイズ、商品数、色、材質、USP(キャッチフレーズ) です。以下のような規約違反になる文言を入れると検索で表示されなくなった り出品が制限されることがあるので注意しましょう。
規約違反に該当する文言: 配送料無料、無料、訳あり、%OFF、NEWモデル、あす楽、オススメ、お得、お買い得、セール、Sale、 メール便、Mail便、楽ギフ、 割引、激安、再入荷、最新、新作、新製品、新発売、新品、即納、 代引き、代引、定価、同梱不可、特価、配送、発送、未使用、予約 など
GoogleやYoutubeと同じで基本的に重要なキーワードほど左詰めにした方がいいです。
ただしキーワードを詰め込みすぎて日本語としておかしなタイトルにしてしまうとクリック率の低下を招き結果として販売数が減り表示順位の低下に繋がるので注意しましょう。
商品説明
商品の特徴、利点、用途などを詳細に説明します。簡潔で読みやすい文章を使い、ブレない正確な情報を提供します。魅力的な言葉を使って商品を説明し、購買意欲を高める工夫をします。
この部分にメリットを書いても正直ユーザーはほとんど見ていません。しかし検索エンジンには伝わっているのでどちらかというと検索エンジンにキーワードを伝える上で重要な部分になります。
画像で表現しきれない特徴などを書くことになるのですが商品紹介コンテンツが登場してからはその役割も奪われ重要度は相対的に低くなっています。
出品キーワード
出品キーワードは訪問者が直接見ることの出来ないキーワードで検索エンジンにキーワードを伝える部分になっています。
後ほど解説しますがAmazonの上位表示では販売数だけでなくユニットセッション率を上げることが重要なので関連性の薄いキーワードも多いAmazonのサジェストで表示されたキーワードをそのまま使うのはやめましょう。
出品キーワードはAmazonのサジェスト、Googleキーワードツール、Yahooキーワードアドバイスツールなどを使い埋めていくことになりますがあくまでブレスト(アイデア出し)の道具として使ってユニットセッション率が高いキーワードはセンスと経験で選んでいく必要があります。 手順としては
1. アイデアキーワードをリストアップ
2. そのキーワードで実際に検索
3. ライバルとそのキーワードでの強みを比較
4. 勝てると踏んだらキーワードに加える
5. キーワードの表示順位を継続的に調べる
ということをします。
キーワードを入れるだけではダメです。ビジネスに必須のPDCAサイクルを回すためにも必ず特定のキーワードでの表示順位、競合のシェア率を調べるようにしましょう。 すでに紹介済みのBrand Analyticsで可能です。
特定のキーワードで上位表示をするにはそのキーワードで検索した際に見込み顧客に興味を持ってもらい実際に商品を売る必要があります。
今は比較の時代なので、自分が上位表示したい検索キーワードで実際に検索した後上位に表示されるライバルの商品ページを見てそのページにあるマイナスレビューを拾い改善できるポイントを探します。特に多いのがサイズ違い、写真との色味の違いなどです。
商品画像を良くすれば商品が売れると思いがちですがそれは最初のうちだけです。レビューが入っていないうちは商品画像や商品説明しか頼る部分がないのでお客さんはそれを信じて購入しますが期待値を下回ると、悪いレビューが増えあまり売れなくなります。
中には重量を正しく記載していたのに思っていたより重かった、などの理不尽なレビューが入る場合もありますが商品に関係のあるレビューである限りは消すことが出来ません。
レビューに関しては後のレビュー対策で詳しく扱いますが、仮に理不尽であろうとマイナスレビューが入るのには必ず原因があるということを覚えておきましょう。
また類似商品や楽天、価格.comなどの比較・レビューサイトのレビューまで目を通すようにしましょう。
改善ポイントを見つけライバルの商品ページを上回れそうであればその集客キーワードで上 位表示出来ると判断します。これを複数のキーワードに対して行います。なおSEOで多少負けていてもそのキーワードで広告をかけることでキーワード経由のコンバージョン数が増えるため広告の掛け方や広告予算により上回ることも可能です。
ただし参入者が増えた現在ではただ単に既存商品のマイナスポイントを改善した商品を市場に投入しようとしてもその頃には同じように考えた別の競合が類似商品を出品してくる可能性があります。
そのため改善ポイントは3つ以上あることが望ましいです。
しかしAmazonに限らずビジネスの後発組はどうしてもシェア的に不利な状況からのスタートになります。
そのため既存商品の改善を図ったからといってすぐに既存商品より売れるようになる訳ではなくそこには広告をはじめとした集客戦略も重要になってきます。(広告に関しては非常に大きなテーマとなるので出版予定の別著Amazon広告解体新書にまとめています。)
しかし集客体制を整えたにも関わらず、思うように売れない場合はやはりどこかに原因があります。
その原因とは以下のようなものです。
• 改善ポイントが画像などで上手く伝えられていない
• ライバルはAmazon広告を積極的に活用している
- ライバルはAmazon外からの集客をしている
- ライバル商品は楽天などでも販売されていて認知度が高い
など
原因はいくらでも考えられますが検証をしない限りはマーケティング能力は向上せず次に商品を作る時も見通しが甘かった部分が改善できていないまま商品作りをすることになってしまい成長が遅れてしまうのでこの本の最終章を参考に検証は必ず行うようにしてください。
そのようにしてPDCAサイクルで言う所のPlan(計画)とDo(行動)だけをやってCheck(測定)と Action(改善)を行わない企業は成功したり失敗したりを繰り返してしまうため大胆な投資を行うことが出来ません。
これは他のテーマにも言えることです。計画を立て実行したのであれば必ず効果測定をして、効果が出なかった時はその原因を追求するようにしましょう。
ランキングが高い商品がどのキーワードで集客しているかを分析するのは自分のページをSEO対策で上位表示していく上でも非常に重要な作業です。
なお追跡対象の価格帯が変わればライバルも変わるので要注意です。
例えば並程度の価格帯の商品を出すとして高額高クオリティの商品にはクオリティで勝てませんし低額低クオリティの商品には価格では勝てません。
自社でミドルレンジの価格帯の商品を出すのに参考にする商品が低価格帯であったり高価格帯ではダメということです。
必ず自分が出す商品に近い商品を追いかけましょう。この場合はミドルレンジに市場があれば勝負できるので高価格帯や低価格帯に負けている所があるのは問題ではありません。
特に新規出品であれば弱者の戦いというものを理解する必要があります。
ブランドストーリー
ブランドストーリーとは商品紹介コンテンツやコンテンツA+の機能の一環で、ブランドの説明や紹介、Q&Aを載せて購入者にブランドをアピールすることができる機能です。
特に高価格帯の商品になるとブランドの歴史やストーリーを重視する購入者が増えるので必ず設定しておきましょう。
商品仕様
主要な商品の特長を箇条書きで表示します。短い文言で商品の魅力を伝え、読み手に商品のポイントを効果的に伝える役割があります。
ライバル商品と比べて差別化できている部分、特徴、見込み客にとってのメリット、タイトルでカバーできない単語などを記入することが大切ですが他の項目に比べて影響度は低いです。
文字ベースの内部対策も確かに重要ですが多くのセラーが当たり前のように内部対策をやるようになった今では
- 事前の商品選び(マーケティング)
- 商品画像
- レビュー対策
- 広告運用
の方が重要度が高くなっているのでそちらを優先するようにしましょう。
商品レビュー
見込み顧客は他の顧客からのレビューや評価を掲載することで、商品の信頼性や品質の裏付けを取り商品を購入します。
ポジティブな評価があることで、商品の価値を強調することが可能です。
商品に関係のないマイナスレビューはセラーエントラルの評価管理から削除依頼を出すことが可能ですのでそこでこまめにリクエストしましょう。
例) FBA配送時の箱が潰れていた、配送が遅かったなど
レビューを増やす方法については後のレビュー集めの章で詳しく扱っています。
価格と割引情報
商品の価格を明確に表示し、割引や特典がある場合はそれも示すことで競合他社と比較してお得感を強調することができます。
Amazonではクーポンをつけることで商品を目立たせることが出来るのでその結果クリック率が上がることが知られています。
他にもAmazonおすすめに選ばれたりベストセラーに選ばれるとクリック率やコンバージョン率が上がるのでそちらも狙っていきましょう。
このAmazonおすすめに選ばれる条件として価格が関係しており具体的な条件は明かされていないもののその商品が該当するカテゴリーの中で価格がリズナブルなものが選ばれるようになっています。
バリエーションと選択肢
複数のカラーやサイズ、パッケージなどのバリエーションがある場合、それを選択肢として表示し、顧客に選ぶ自由を提供します。
1ページのカラーバリエーションが多すぎるとコンバージョン率は下がります。
またバリエーションを組むとレビューを集めやすい、広告費が余計にかからないというメリットがありますがバリエーションを組むとそれぞれの商品を検索結果に出すようなことは出来ません。
そのため戦略に応じて使い分ける必要があります。
サイズバリエーションやカラーバリエーションは同一ページに入れるとして形が少し違う商品も同じページにバリエーションとして登録している人が多いですが私はカテゴリーの検索結果を面で取るためにバリエーションは分けて登録することが多いです。
Q&Aセクション
Q&Aセクションでは顧客からの質問と回答を掲載することで不明点を解消し、顧客の信頼を高めることが可能です。
通常のQ&Aではお客さんから質問を受け、出品者が回答をする形となっていますがこのQ&Aはファーストビューで表示されるわけではなく自分で質問を用意することもできません。
そこで商品紹介コンテンツの上位版に当たるプレミアムA+のトグル付きのQ&Aを使いましょう。
お客さんが商品に興味を持ってくれたものの疑問が生じ解決しないため購入を躊躇されたり、あるいはカートに入れたまま忘れられるということは日常茶飯事です。想定できるQ&Aは必ず埋めておきましょう。
関連商品
顧客の関心を引く他の商品を提示することで、クロスセルやアップセルの機会を生み出します。
商品紹介コンテンツの比較モジュールを使って自社の容量違いの商品やセットで買われる商品などを掲載しましょう。
ページデザインとフォーマット
ページのデザインは整然とし、情報がわかりやすく配置されていることが大切です。文字のフォントや色使いにも注意を払い、読みやすさを確保します。
以前はHTMLタグを使用することが出来ましたが現在は使用できず代わりにAmazonにはページデザインを良いものとするために商品紹介コンテンツという仕組みが用意されるようになりました。
次のページで商品紹介コンテンツについて詳しく解説します。
商品紹介コンテンツの活用
Amazon商品紹介コンテンツはご存知の通りAmazon側で用意されたテンプレートを用いて
魅力的な商品ページを作ることが出来る機能です。
説明文中に商品画像を含めることが出来るのでコンバージョン率の向上に役立ちます。
商品紹介コンテンツで使う画像は1SKUあたり、コンテンツサイズの上限は2MB以下ということ以外特に規約が定められていませんので、商品の魅力を伝えることが出来るならどのような画像でも大丈夫です。
なおこのような上限容量の情報は将来変わっている可能性が高い部分なので最新の情報を取得するようにしましょう。
編集後Amazonのチェックを受けて問題なければ商品ページが掲載されます。 問題がある場合には以下のようなメッセージが表示されます。
以下は商品紹介コンテンツの例です。
変更前と変更後でコンバージョン率が上がったかを測定する部分が最も大切ですのでコンサルタントが「〇〇した方がいい」と言っていたテクニックを用いてそのまま放置することだけはやめましょう。
情報はあくまで一般論であり商品によっては変更前の方が良かったというケースも出てきます。そのため理論はあくまで理論として迷ったらA/Bテストを行うようにしましょう。(Amazonの比較テストという機能で可能です)
次に商品ページの上位表示に影響する要素を解説します。
上位表示に影響する要素
直近の販売個数
特定のキーワードで上位に表示されているからたくさん売れているという考えも出来ますが、特定のキーワード経由でアクセスを獲得し「直近で多くの商品を販売した」という実績があるほど、検索エンジンはその商品ページを高く評価して検索上位に表示するようになっています。
ここで重要なのは、「直近の販売件数」という部分です。1年以上前に爆発的に販売した日があったからといって、Amazonのアルゴリズムが評価してくれる訳ではありません。
新しく作成したページの場合販売個数は0なのでライバルセラーが多いジャンルの場合はAmazon広告を活用して商品の販売個数を増やしていく必要があります。
売上ではなく個数が見られているので高額商品は上位表示されづらいのがAmazonの特徴です。
新着商品であるかどうか
Amazonでは商品登録から2~3週間ほどサムネイル画像に新着マークがつきマークが付いていない場合と比べ上位表示されやすくなっています。
新着を過ぎた後はSEO対策のみでの再浮上はほぼ不可能で広告が必須になります。
コンバージョン率(ユニットセッション率)
Amazonでは絶対値としての販売数だけでなくコンバージョン率(ユニットセッション率)の値も見ています。他の条件が同じだと仮定すると1000ページビューに対して5個売れている商品よりも100ページビューに対して5個売れているような商品の方が上に表示されるということです。
そのため新着のうちになるべくコンバージョン率を上げて販売数を増やしていくということが大切になります。
商品ページ作りまとめ
商品ページ作りで重要な項目について解説してきましたが消費者は商品が手元に届くまでどんな商品が実際に届くかは分かりません。
実店舗で同じものを販売していない限り商品ページに掲載されている画像や文章、レビューを参考に購入していることになります。
しかし商品の作りなどが値段に見合っていないとマイナスレビューになって返ってきてしまいますので最終的にはページ作りと同じかそれ以上にものづくり自体も大切であることを忘れないようにしてください。