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レビューの中に「売れる商品」のヒントがある
競合のレビュー100件を分析するだけで「顧客が本当に求めているもの」が明確になり、商品ページのコピーと差別化の方向性が決まる。コンサル先でレビュー分析を実施した後に商品ページを改善したケースでは、平均でコンバージョン率が1.8倍、月商が1.9倍になっている。

「なんでこの商品、こんなに売れてるんだろう?」
Amazon物販をやっていると、こういう疑問を持つことがありますよね。自分と似たような商品を出しているのに、相手だけが月に数百個売っている。価格もそこまで変わらない。商品画像も似たようなもの。なのに差がつく。
私がコンサルを1000社以上やってきた中で、売れている商品と売れていない商品の差は、お客さんの声をどれだけ拾えているかで決まることが本当に多いです。
ちょっと具体的な話をします。
以前、スキンケア商品を扱っているコンサル先の方がいました。売上は月商80万円くらいで停滞していて、「商品は悪くないはずなのに伸びない」と悩んでいたんです。
そこで私がアドバイスしたのが、競合商品のレビューを徹底的に読むということでした。
具体的には、同カテゴリの上位5商品の低評価レビュー(★1〜★3)をすべて読んでもらいました。すると、面白いことが見えてきたんです。
「べたつきが気になる」「塗った後にテカる」という不満が、5商品中4商品で共通して書かれていました。つまり、このカテゴリのお客さんは「保湿はしたいけど、べたつくのは嫌」という、まだ満たされていないニーズを持っていたわけです。
その方の商品は、たまたまサラッとした仕上がりが特徴でした。でも商品ページにはそれを全く書いていなかった。「高保湿」としか訴求していなかったんです。
そこで商品タイトルとBullet Pointsに「べたつかない高保湿」というキーワードを入れ、A+コンテンツでも「塗った直後からサラサラ」と訴求を変えました。
結果、3ヶ月後に月商が80万円から170万円まで伸びました。商品そのものは何も変えていません。変えたのは「お客さんの不満に応える見せ方」だけです。商品の中身を変えなくても売上が倍になる。これがレビュー分析の力です。
レビュー分析というと、なんだか難しそうに聞こえるかもしれません。でも本質は単純で、「お客さんが何に満足して、何に不満を持っているかを知る」という行為です。マーケティングの基本中の基本ですよね。
ただ、レビューを1件1件読んでいくのは時間がかかります。上位5商品のレビュー各100件を全部読むとなると500件。これを手作業でやると丸一日かかることもあります。
そこで活用するのがAIです。ChatGPTやClaudeを使えば、レビュー100件を5分で分析して、共通する不満や購買決定要因を抽出できます。
この記事では、私が実際にコンサル先で使っているレビュー分析の手順を、そのまま公開します。競合レビューの集め方から、AIでの分析方法、そして分析結果を商品ページに反映するところまで、一連の流れを解説していきます。
読み終わる頃には、「自分の商品ページに足りなかったもの」が見えてくるはずです。
ちなみに、私自身も輸入・輸出それぞれで年商10億を達成していますが、新商品を出すときは必ずレビュー分析から始めます。どれだけ経験を積んでも、お客さんの声を聞くことに代わりはありません。
競合レビューの集め方と下準備
競合レビューを効率的に集める方法はAmazonの商品ページから「全レビューを見る→テキストをコピー」するか、HeliumやJungle Scoutのレビュー抽出機能を使う方法の2つだ。AIで分析するには最低50件(理想は100件以上)のテキストデータが必要で、CSVまたはテキスト形式で準備してからChatGPTに貼り付けるのが最も速い。

レビュー分析に入る前に、まず「どの商品のレビューを集めるか」を決める必要があります。ここを間違えると、分析しても的外れな結論になってしまいます。
集めるべき競合レビューの選び方
基本的なルールは以下の通りです。
自分が参入する(している)カテゴリの上位5商品のレビューを、各100件程度集める。これが出発点です。
「上位5商品」の選び方ですが、単純に検索結果の上位だけを見るのではなく、以下の基準で選んでください。
1つ目は、自分の商品と価格帯が近い商品。価格帯が全然違う商品のレビューを分析しても、ターゲット顧客が違うので参考になりません。
2つ目は、レビュー数が50件以上ある商品。レビューが少なすぎると傾向が見えません。
3つ目は、直近1年以内にレビューがついている商品。古い商品のレビューは現在の市場ニーズを反映していない可能性があります。
4つ目は、自分がベンチマークにしたい商品。必ずしも売上トップである必要はなく、「この商品のポジショニングいいな」と思う商品があれば入れてください。
この4つの基準で選んだ5商品のレビューを集めれば、そのカテゴリの「お客さんの本音」がかなり正確に見えてきます。
レビューの集め方
レビューの収集方法は大きく2つあります。
手動で集める方法が1つ目です。Amazonの商品ページからレビューを1件ずつコピーして、Googleスプレッドシートに貼り付けていきます。地味な作業ですが、最初はこれをおすすめします。
理由は単純で、自分の目でレビューを読む過程そのものが重要だからです。手でコピーしながら読んでいくと、「あ、この不満よく見るな」「この表現、さっきも別の人が書いてたな」という感覚が自然と身についてきます。
これはAIに丸投げしても得られない感覚です。最初の数回は手動でやって、レビューを読む目を養ってください。
スプレッドシートに整理するときは、以下の列を作っておくと後が楽です。
・商品名(どの競合のレビューか)
・星の数
・レビュー本文
・投稿日
2つ目はツールを使う方法です。慣れてきたら効率化のためにツールを使いましょう。Amazon向けのレビュー収集ツールとしては、Helium 10やJungle Scoutにレビュー分析機能がついています。Chrome拡張機能でレビューをCSV出力できるものもあります。
ただし、ツールで集めた場合でも、最低でも各商品の低評価レビュー(★1〜★3)は自分の目で読むことを強くおすすめします。低評価レビューにこそ「売れる商品」のヒントが詰まっているからです。
補足ですが、レビューを集める際は「すべてのレビュー」を見るだけでなく、Amazonの「並び替え」機能で「新しい順」にして直近のレビューを優先的に集めてください。商品は改良されていくので、古いレビューの不満がすでに解決されている場合もあります。直近3〜6ヶ月のレビューが最も参考になります。
この段階でやってはいけないこと
よくある失敗が、集めたレビューをいきなりAIに投げてしまうパターンです。
AIは便利ですが、自分の中に「仮説」がない状態でAIの分析結果を見ても、それが正しいのか判断できません。まず自分で読んで、「たぶんこういう不満が多いだろうな」「この辺がポイントになりそうだな」という感覚を持ってからAIを使う。この順番が大事です。
私のコンサル先でも、最初からAIに丸投げした人と、まず自分で読んでからAIを使った人とでは、その後の施策の精度に明確な差が出ています。
起業初年度に1500冊の本を読んだ経験から言えるのは、「インプットの質は、自分の手と目を使った量に比例する」ということです。レビューも同じで、最初は泥臭く自分で読むことが、後のAI分析の精度を上げるんです。
AIでレビューを一括分析する実践手順
AIでレビューを一括分析する手順は「①競合レビュー100件のテキストをChatGPTに貼り付け→②「以下のレビューから、顧客が最も評価していること・最も不満に感じていることをTOP5で抽出して」と依頼→③出てきた分析結果を商品改善と商品ページコピーに反映する」の3ステップで5分以内に完了する。

さて、レビューを集めて自分でも目を通したら、いよいよAIで一括分析に入ります。
ここでは3つのステップに分けて解説します。各ステップごとにプロンプトを用意しているので、そのまま使ってください。
ステップ1:ネガティブレビューの共通不満を抽出する
まず最初にやるのは、競合商品の低評価レビューから「共通する不満」を抽出する作業です。
ここで見つけた共通不満が、そのまま「自社商品の差別化ポイント」になります。お客さんが繰り返し不満を感じているのに、どの競合も解決できていないポイント。ここを突けば勝てるわけです。
以下のプロンプトをChatGPTまたはClaudeに入力してください。レビューデータはスプレッドシートからコピーして貼り付けます。
以下はAmazonで販売されている競合商品の低評価レビュー(★1〜★3)です。
これらのレビューを分析して、共通する不満・クレームをランキング形式で出してください。
出力形式:
1. 不満の内容(該当レビュー数)
- 代表的なレビューの引用を1つ
- この不満に対応するための商品改善案または訴求案
分析対象カテゴリ: [あなたのカテゴリを入力]
レビューデータ:
[ここにレビューを貼り付け]このプロンプトのポイントは、単に不満を抽出するだけでなく、「対応策」まで出力させているところです。不満を知るだけでは意味がなくて、それをどう自社の強みに変えるかまで考える必要があるからです。
ステップ2:ポジティブレビューの購買決定要因を抽出する
次に、高評価レビュー(★4〜★5)から「お客さんが何に満足して購入を決めたのか」を分析します。
これは競合の強みを知るための分析です。競合の強みをそのまま真似するのではなく、「お客さんが重視しているポイント」を把握するのが目的です。
以下はAmazonで販売されている競合商品の高評価レビュー(★4〜★5)です。
お客さんが「購入を決めた理由」と「使って満足した理由」を分けて分析してください。
出力形式:
【購入を決めた理由ランキング】
1. 理由の内容(該当レビュー数)
- 代表的なレビューの引用を1つ
【使って満足した理由ランキング】
1. 理由の内容(該当レビュー数)
- 代表的なレビューの引用を1つ
レビューデータ:
[ここにレビューを貼り付け]「購入を決めた理由」と「使って満足した理由」を分けて出力させるのがコツです。この2つは似ているようで違います。
「購入を決めた理由」は商品ページの訴求に影響を受けた部分。つまり、商品ページで何を見せればお客さんの心が動くかがわかります。
「使って満足した理由」は商品の実力の部分。自社商品がこの基準を満たしているかどうかのチェックに使えます。満たしていなければ、商品自体の改善が必要かもしれません。
たとえば、あるカテゴリで「購入を決めた理由」の1位が「レビュー数の多さ」で、「使って満足した理由」の1位が「思ったより軽かった」だったとします。この場合、商品ページでは「軽さ」を訴求すべきだとわかります。でも、お客さんが購入を決めるときには「レビュー数」を見ている。つまり、初期段階ではレビュー数を増やす施策も並行して必要だ、ということまで読み取れるわけです。
ステップ3:自社商品との差分を出す
ステップ1と2の分析結果を踏まえて、自社商品のポジショニングを明確にします。
以下の情報をもとに、自社商品の差別化ポイントと商品ページの改善案を出してください。
【競合の共通不満】
[ステップ1の分析結果を貼り付け]
【競合の購買決定要因】
[ステップ2の分析結果を貼り付け]
【自社商品の特徴】
[自社商品の特徴を箇条書きで入力]
出力形式:
1. 差別化ポイント: 競合の不満 × 自社の強みで訴求すべきポイント
2. タイトル改善案: 具体的なキーワード提案
3. Bullet Points改善案: 5つの箇条書き案
4. A+コンテンツの訴求軸: 3つの訴求テーマこのステップ3が一番重要です。ステップ1と2で集めた情報を「じゃあ自社はどうする?」に変換するプロセスだからです。
ちなみに、AIに分析を依頼するときのコツを1つ追加しておきます。レビューデータを一度に全部貼り付けるのではなく、商品ごとに分けて分析させるのがおすすめです。5商品分を一気に入れると、AIが情報を混同することがあります。商品Aのレビュー、商品Bのレビュー、と分けて分析した後、最後に「5商品の分析結果をまとめて共通点を出して」と依頼するほうが精度が上がります。
また、AIの分析結果は鵜呑みにしないでください。自分で読んだときの印象と、AIの分析結果にズレがあった場合、自分の感覚のほうが正しいことも多いです。AIはあくまでも作業を効率化するツールであって、判断するのは自分自身です。
実際のコンサル事例
ここで、家電カテゴリのコンサル先の事例を紹介します。
ポータブル充電器を販売していた方で、競合レビューをAIで分析した結果、「充電の持ちが悪い」「表示容量と実際の容量が違う」という不満が圧倒的に多いことがわかりました。
この方の商品は実測値でもスペック通りの容量が出ていたので、商品ページに「実測値公開」というセクションを作り、実際に検証した写真をA+コンテンツに掲載しました。タイトルにも「大容量 実測○○mAh」と入れました。
さらに、競合の高評価レビューから「軽さ」が購買決定要因の上位にあることもわかったので、重さの比較表も追加しました。
結果、月の販売個数が80個から250個に増加。価格は変えていないので、単純に売上が3倍になった計算です。
このように、レビュー分析は「何を売るか」ではなく「どう見せるか」を変えるためのツールです。商品を変えなくても、見せ方を変えるだけで売上は変わります。
分析結果を商品ページに反映する方法
レビュー分析の結果を商品ページに反映する方法は「顧客が最も評価している点→商品タイトルと箇条書き冒頭に配置」「最多の不満点→FAQ欄または商品説明の注意書きで事前解消」の2点だ。この改善を実施したコンサル先では返品率が平均30%低下し、ポジティブレビューの割合が15%増加した。

AIで分析した結果を「なるほど」で終わらせてしまう人が多いです。データは行動に変えないと意味がありません。ここでは、分析結果を商品ページの各パーツにどう反映するか、具体的に解説します。
タイトルへの反映
Amazonの商品タイトルは最も重要なパーツです。レビュー分析で見つけた「競合の共通不満」と「購買決定要因」から、以下の要素を盛り込みます。
競合の不満を解決するキーワードをタイトルに入れる。これが基本戦略です。
例えば、競合レビューで「すぐ壊れる」という不満が多かったなら、「高耐久」「丈夫」というキーワードを入れる。「サイズが合わない」という不満が多かったなら、「サイズ交換無料」を入れる。
ただし、タイトルにキーワードを詰め込みすぎるのはNGです。差別化ポイントは1〜2個に絞るのがコツです。全部盛りのタイトルは結局何も伝わりません。
Bullet Points(箇条書き)への反映
Bullet Pointsは5つ使えますが、レビュー分析の結果を反映する優先順位があります。
1つ目のBullet Pointには、競合の最大の不満を解決する訴求を入れてください。お客さんが最も気にしているポイントを最初に見せることで、「この商品は違うかも」と思ってもらえます。
2つ目には、購買決定要因の上位項目。3つ目には、自社商品独自の強み。4つ目には、スペックや仕様の詳細。5つ目には、保証やアフターサポートの情報。
この順番が大事です。多くのセラーが1つ目のBullet Pointに「高品質素材使用」とか「多機能デザイン」みたいなぼんやりした訴求を入れていますが、それではお客さんの心に刺さりません。
レビュー分析をした人のBullet Pointsは全然違います。「充電が24時間持続 ― 通勤往復でも余裕の大容量」「ワンタッチ操作 ― 説明書を読まなくても使えます」のように、お客さんが実際に使っている言葉で書けるんです。これがレビュー分析の強みです。
商品説明文・A+コンテンツへの反映
A+コンテンツでは、レビューで多かった不安を1つずつ解消していく構成にすると効果的です。
具体的には、こういう構成です。
セクション1:「○○でお悩みではありませんか?」(競合の不満を問題提起)
セクション2:「当社の○○なら解決できます」(自社の強みで解決)
セクション3:「実際の使用イメージ」(購買決定要因に沿った画像)
セクション4:「お客様の声」(自社の高評価レビューを活用)
この構成のポイントは、お客さんの不安を先回りして解消していることです。競合のレビューを読んでいるお客さんは、同じ不満を自分も経験するのではないかと心配しています。その不安をA+コンテンツで先に潰しておくわけです。
コンサル先の保証戦略事例
コンサル先でキッチン用品を販売していた方の事例です。
競合レビューを分析した結果、「3ヶ月で壊れた」「すぐにコーティングが剥がれた」という不満が上位に来ていました。耐久性への不安がこのカテゴリ最大の購買障壁だったんです。
そこで、この方は思い切って「1年保証」を商品に付けました。タイトルにも「安心の1年保証付き」と入れ、Bullet Pointsの1つ目にも保証内容を記載。A+コンテンツでは保証の詳細と、万が一の場合の交換手順まで丁寧に説明しました。
結果、CVR(転換率)が1.8%から3.2%に改善。保証をつけるコスト(実際に交換になるのは全体の2%程度)を大幅に上回るリターンがありました。
レビュー分析がなければ、「保証をつけよう」という発想自体が出てこなかったと思います。お客さんの不安を知ることで、打つべき手が明確になるんです。
もう1つ大事なポイントがあります。商品ページを変更した後は、必ず変更前と変更後のCVRやセッション数を比較してください。Amazonのビジネスレポートで確認できます。変更が効果的だったかどうかを数字で検証して、効果がなければまた別のアプローチを試す。この「仮説→実行→検証」のサイクルを回すことが、長期的に売上を伸ばすコツです。
自社レビューの分析と改善サイクル
自社レビューの分析は「月次で新着レビューをChatGPTに分析させ、ネガティブレビューの原因分類(商品品質・配送・説明との乖離)を行い、最多カテゴリの問題を翌月中に改善する」サイクルで回す。このサイクルを6ヶ月継続したコンサル先は★3以下のレビュー率が8%から2%に低下した。
ここまでは競合レビューの分析について話してきましたが、自社のレビュー分析も同じくらい重要です。むしろ、販売開始後は自社レビューの分析のほうがやるべきことが明確になります。
自社レビュー分析→改善のサイクル
自社レビューの分析で大切なのは、定期的にチェックする仕組みを作ることです。月に1回、自社のレビューをAIで分析して、改善ポイントを洗い出す。これをルーティンにしてください。
サイクルとしては以下の流れです。
まず、自社の低評価レビューをAIで分析して、不満の傾向を把握します。次に、その不満が「商品自体の問題」なのか「見せ方の問題」なのかを切り分けます。
商品自体の問題であれば、仕入れ先やOEM工場にフィードバックして改善を依頼します。見せ方の問題であれば、リスティング(商品ページ)を修正します。
例えば「思ったより小さかった」という不満が多ければ、商品画像にサイズ比較の写真を追加する。「使い方がわからない」という不満が多ければ、説明書を同梱するか、A+コンテンツに使い方動画のQRコードを入れる。
こういった改善を毎月回していくことで、レビュー評価は着実に上がっていきます。
重要なのは、このサイクルを「1回やって終わり」にしないことです。私のコンサル先で月利70万円を達成した主婦の方がいますが、この方は10ヶ月間、毎月欠かさずレビュー分析をやり続けました。最初は月利5万円だったのが、毎月の改善の積み重ねで10ヶ月後に月利70万円です。地味な作業の継続が、大きな差を生みます。
低評価レビューへの対応方法
★1や★2のレビューがついたとき、どう対応するかも重要です。
まず大前提として、低評価レビューを無視しないこと。Amazonのセラーセントラルからレビューにコメント(返信)ができますが、これを活用していない人が多いです。
返信のポイントは3つあります。
1つ目は、テンプレ感を出さないこと。「この度はご不便をおかけして申し訳ございません」という定型文だけの返信は逆効果です。レビューの内容を具体的に引用して、その問題に対して何をするかを明確に書いてください。
AIで返信文を作る場合も注意が必要です。ChatGPTに「このレビューへの返信を書いて」とだけ言うと、いかにも定型文な返信が出てきます。必ず「テンプレ感のない、この人だけに向けた返信にして」という指示を加えてください。
2つ目は、改善アクションを具体的に伝えること。「今後改善してまいります」ではなく、「次回入荷分から梱包材を強化しました」のように、具体的に何を変えたかを書く。
3つ目は、スピード。レビューがついてから24時間以内に返信するのが理想です。早ければ早いほど、レビュー投稿者に「ちゃんと見ている」という印象を与えられます。放置された低評価レビューは、新規のお客さんにも「このセラーはアフターサポートが悪そうだな」という印象を与えてしまいます。
レビュー対応の効果を軽視している人が多いのですが、丁寧なレビュー対応は「購入を迷っている人」に最も効くんです。低評価レビューを読んで不安になったお客さんが、セラーの丁寧な返信を見て「ここなら安心だ」と思って購入を決める。このパターンは本当に多いです。
レビュー回復のコンサル事例
日用品を販売していたコンサル先で、レビュー評価が★3.8まで下がってしまったケースがありました。
低評価の原因をAIで分析したところ、「液漏れする」「キャップが緩い」という不満が集中していることがわかりました。
まず商品面では、キャップの構造を改良した新ロットに切り替えました。そして、過去の低評価レビューすべてに個別で返信しました。「ご指摘いただいたキャップの件、〇月出荷分より構造を改良いたしました。改良品をお送りしますのでご連絡ください」という内容です。
全部で37件の低評価レビューに1件ずつ対応しました。コピペではなく、各レビューの内容に合わせて文面を変えています。
結果、6ヶ月かけて★3.8から★4.3まで回復。途中で低評価レビューを修正してくれた人も5人いました。「わざわざ対応してくれたので★を上げます」というコメント付きで。
これは手間のかかる作業ですが、レビュー評価は売上に直結する指標です。★0.5の差でCVRが20〜30%変わることもあるので、かける労力に対してリターンは大きいです。
カテゴリ別のレビュー分析ポイント
カテゴリ別のレビュー分析ポイントは「家電・ガジェット系→耐久性・説明書の分かりやすさ」「美容・コスメ系→肌質別の効果差・成分への不安」「食品・飲料系→味・量・賞味期限」だ。カテゴリごとに頻出する不満パターンを事前に知ることで、分析の切り口が明確になりAIへの指示精度が上がる。
レビュー分析で見るべきポイントは、実はカテゴリによってかなり違います。どのカテゴリでも同じ分析をしていると、重要なシグナルを見落としてしまいます。
ここでは、私がコンサルでよく扱う4つのカテゴリについて、特に注目すべきレビューのポイントを解説します。
食品カテゴリ
食品で最も見るべきは「味」「品質」「賞味期限」の3点です。
特に重要なのが「期待値とのギャップ」に関するレビューです。食品は写真と実物の差、商品説明の味のイメージと実際の味の差が不満につながりやすいカテゴリです。
「思ったより甘くなかった」「写真より量が少なく見えた」といった不満が多い場合、商品画像の見せ方や味の説明文を調整する余地があります。
コンサル先でナッツの詰め合わせを販売していた方は、競合レビューに「粒が小さい」という不満が多いことを発見。自社は大粒のナッツを使っていたので、商品画像に500円玉との比較写真を追加しました。これだけでユニットセッション率が1.5倍になりました。
家電カテゴリ
家電で注目すべきは「耐久性」「操作性」「コスパ感」です。
家電のレビューは他のカテゴリに比べて「使用○ヶ月後」のレビューが重要です。購入直後は★5でも、3ヶ月後に★1をつける人がいます。この「時間経過による評価変化」を追えると、競合の本当の弱点が見えてきます。
先ほど紹介したポータブル充電器の事例もそうですが、家電は「スペック詐欺」への不信感が強いカテゴリなので、実測値や検証データを商品ページに載せることの効果が特に大きいです。
コンサル先でLEDデスクライトを販売していた方は、競合レビューの「目が疲れる」「ちらつく」という不満に着目。自社商品はフリッカーフリー(ちらつきなし)だったので、その点をタイトルとA+コンテンツで強調したところ、競合との価格差が500円高いにもかかわらず販売数が逆転しました。
アパレルカテゴリ
アパレルは「サイズ感」「素材感」「写真との違い」が三大チェックポイントです。
アパレルのレビュー分析で最も価値があるのは、「サイズに関する具体的な記述」です。「普段Mサイズだけどこの商品はLにした」「身長165cmでSがぴったり」といった情報は、自社のサイズガイドを作るときに非常に参考になります。
2013年にアパレルの法人を立ち上げて半年で売却した経験がありますが、当時からサイズ問題は最大の返品理由でした。今でもそれは変わっていません。
コンサル先でレディースのワンピースを販売していた方は、競合レビューに「写真と色が違う」という不満が多いことを発見。自社は自然光で撮影した写真を使い、さらに屋内・屋外の色味比較画像をA+コンテンツに追加しました。「写真通りの色でした」というレビューが増え、返品率が8%から3%に低下しました。
日用品カテゴリ
日用品で見るべきは「量」「持ち(どのくらいで使い切るか)」「リピート性」です。
日用品はリピート購入が売上の安定に直結するカテゴリなので、「また買いたい」「リピートします」というレビューが多い競合商品は要注目です。なぜリピートされているのかを分析することで、自社商品のリピート率を上げるヒントが見つかります。
逆に、「もう買わない」「他の商品に変えた」というレビューには、乗り換え先の商品名が書かれていることがあります。これは競合分析の貴重な手がかりになります。
コンサル先で洗濯用洗剤を販売していた方は、競合レビューの「1回あたりの使用量が多くてすぐなくなる」という不満に着目。自社商品は濃縮タイプで1回の使用量が少なかったので、「1回あたり○円」というコスパ訴求をタイトルに追加。定期おトク便の登録率が通常の2倍になりました。
このように、カテゴリごとに「お客さんが気にするポイント」は全く違います。自分のカテゴリのレビューを読むときは、そのカテゴリ特有の評価軸を意識して分析してみてください。
もしここに挙げた4カテゴリ以外を扱っている方は、まず自分のカテゴリの上位商品のレビューを30件ほど読んで、「お客さんが繰り返し言及しているポイントは何か」を3つ見つけてください。それがあなたのカテゴリの分析軸になります。カテゴリが違っても、分析の考え方は同じです。お客さんが気にしていることを見つけて、そこで競合より優れた訴求をする。これに尽きます。











