Amazon輸入ビジネスで安定して利益を出すのに必要なのは卸契約です。
最近では国内の例ですがweb上だけで完結するNETSEAのような卸サイトが色々と出てきましたがはっきり言って大した効果はありません。
よく考えてみれば分かりますが卸と名乗っていても誰でも仕入れられるのであればそれは小売から買っているのと同じだからです。
では輸入卸を取るには一体どうすればいいでしょうか?
卸の獲得は自分発信で行うべし
海外の卸サイトだと情報量が少ない分効果はあります。
しかしそれでも本質的ではありません。
市場に出回っていない情報を自ら掴むことによって安定が生まれます。
ちなみに飲食の卸や資材の卸は話が別です。
それらは加工の段階でオリジナリティが付与されていくのでネット卸で仕入れても差別化できるからです。
完成品の輸入卸をネットで取ってもほとんど意味がない、と言いたいのです。
輸入の卸を取る時に必要なのは商品を売るときと同じで相手の立場になって考える、ということです。
定期的に一定の商品を購入してくれる人であればメーカー・問屋も商品を卸したいと思うでしょう。
しかし新規購入者の多くは継続的に買ってくれません。
卸す側の立場から考えると対応する人権費のコストの方がもったいないので無駄に卸先を増やしたいとは思っていないのです。
そこで相手へのメリットを示す必要があります。
ここで一つ覚えておきたい営業の鉄則があります。
それは数字を使う、ということです。
言葉でいくらまくし立ててもそんな奴らはごまんと見てきたと言わんばかりに伝わりません。
信頼を勝ち取ることはできません。
だからこそ日本企業は会社の設立年数、従業員数、年商などを重視するのでしょう。
大手になると帝国データバンクにデータが上がっている企業しか取引しないこともあります。
しかし卸をいきなり超大手企業から取ることは不可能です。
もちろん結局は企業によるのでたまにとれることもあります。
いずれにせよ創業当初は設立年数はもちろん従業員数、年商も少ないでしょう。
これらの数字が使えない状況でどのようにすればいいでしょうか?
輸入卸はネットショップを使う
実績がない中で輸入卸を取るには実はネットショップを使えば大丈夫です。
数字がないなら作ればいいということです。
そうです、ネットショップを作ればその売り上げやPV数を謳うことができます。
特に海外のベンダーと交渉する際にこういうショップを持っていて売りたいとURLを見せると信用度はぐんと増します。
PV数がいくらで現在Aという商品が月に10個売れているからそれより優れた(ここでさりげなく褒める)貴社の商品を扱えば月に20個は売れるだろう。
だから今後の定期的な仕入れも考慮にいれて取引を行わせてほしい、と言えば卸を取れる確率はかなり上がります。
本当はすでに運営しているショップがベストですが新規ジャンルでコストをかけずに相手に見せるショップがほしいという場合は無料のネットショップBASEで作るといいと思います。
本格的なショップ運営を考えている場合はカラーミーショップでもいいです。
本当はEC-CUBEをお勧めしたいのですがカスタマイズが難しく今まで人に勧めて自分でカスタマイズ出来た人はいませんでした。
皆さん業者にショップ作成を任せています。
しかしこれだと卸を取るという目的で低コストでショップを作ることから外れてしまうのでBASEかカラーミーのどちらかにしましょう。
なぜEC-CUBEを推すかというとプラグインなどで機能の追加が容易で今だと有償ですがAmazonログイン&ペイメントを
簡単に導入できるプラグインなども開発されているからです。
BASEやカラーミーにはまだ導入されていません。
数字が大事と書きましたがその前にデザインも大切です。
仮にPVが100,000PVあっても古いデザインだとイマイチ信用してもらえないでしょう。
上で紹介したネットショップはどれもレスポンシブテンプレートが売っているので問題ありません。
※上記ではEC-CUBEを推奨していますが現在はより導入コストが低くカスタマイズしやすいWordpress+Woocommerceを推しています。
どうでしょうか、輸入卸を取るのが簡単に思えてきたのではないでしょうか?
しかしへーそんな方法もあるんだと感心して終わってしまう人がほとんどなので本気で卸を取りたいなら行動しましょう。
正直行動力さえあればネットショップを作らずとも卸は取れます。
あくまで成功率を上げるための方法です。
しかし本来は断られていた可能性がある所の卸が取れるというのは大きいと思います。
他の多くの人が取れない卸になってくるわけですからね。
卸が成功する割合
これは完全に経験則になってしまいますが自分でメーカーのアドレスを調べて数字を用いないメールを100通送ると半分近く返ってきません。
50件のうち30件はすでに卸先がいるからそこから卸してもらってくれ、と言われ10件は卸してくれるものの条件が悪いです。
そして残りの10件のほとんどが優先順位が低かったメーカーであまり積極的に仕入れたいとは思わないでしょう。
しかし2,3社くらいは自分の条件に適う所が出てきます。
これがネットショップを使って交渉を投げかけると自分の条件に合う所が10社くらいに増えます。
ちなみにすでに卸先がいるからと断られた所でそこがどうしても契約がほしいメーカーであった場合念のためその卸先を紹介してもらってそこからの仕入れで条件に合うかも見てみましょう。
これだけ頑張っても本当に条件のいい卸というのは10%の確率でしか取れないのです。
この数字を多いと見るか少ないと見るかはあなた次第です。
10%と言っても10件営業をかけたら1件輸入卸が取れるわけではありません。
割合は10%ですが確率で言うと10%ではないということです。
この意味は実際に行動した人にしか分からないかもしれません。
交渉しやすい仕入れ元
- 小規模なメーカー
- ニッチな業界のメーカー
- 日本に代理店のないメーカー
- 設立年数が浅いメーカー
- 展示会に出展しているメーカー
日本に代理店がいる場合でもその代理店が独占卸契約を結んでいない限りは交渉の余地があります。
なおそれは外からはわからないので実際に行動して聞いてみるしかありません。
メーカーとの取引が難しくてもその下の代理店との取引でも利益が出る場合が多いです、諦めずにチェックしていきましょう。
なお展示会は買い手市場なので特におすすめです。
輸入卸の取り方まとめ
- ネット卸は使わない
- 数字で勝負
- ネットショップを作る
- 条件のいい卸はそもそも簡単に取れない
- 交渉しやすい仕入れ元を探す
ここまで出来てようやくスタートラインに立てます。
業界によって微妙に卸の取り方が違いますし独占卸を取る方法、独占卸が存在してもそれを崩す方法などもあります。
これらは3年くらいは輸入ビジネスに従事していないと見えてこないと思いますが今回紹介した方法の延長上にありますのでぜひ参考にしていただければと思います。
輸入ビジネスの仕入れ交渉の方法として交渉先への具体的なメールの送り方などをリンク先にまとめているのでそちらも合わせて参考にしてください。