この記事ではAmazon輸出欧州販売(イギリス・ドイツ)の方法をまとめています。
ドイツはアメリカに次いで市場規模が大きいと言われておりイギリスは日本に次いで4番目に市場規模が大きいと言われておりまた商習慣が似ているためその二つの国でAmazon輸出に取り組む方が多く実際に私もその2つの国で販売を行なっています。
最初にAmazon輸出欧州販売で問題になるVAT登録とEORI登録について書きたいと思います。
VAT登録とEORI登録
欧州でAmazon FBA販売を行うにはVAT(付加価値税)登録とEORI番号の取得が必要であり、未登録のまま販売すると税務当局から追徴課税を受けるリスクがある。
VAT登録の手続きと現地エージェント選びのポイント
Amazon輸出ヨーロッパFBA販売では、VAT登録が最も重要なハードルとなるため、正確な手順を理解し、信頼できる代理店を選定することが成功の鍵です。
まず初めに明確にしておくべきは、「オンラインで無料申請可能」という事実。イギリスHMRCやドイツBundeszentralamt für Steuernでは、公式サイトから直接VAT登録が行える仕組みがあります。https://www.gov.uk/vat-registration(イギリス)とhttps://www.bundessteuerzahlerverband.de/steuern/mehrwertsteuer-vor-der-eintragung-in-die-gewerbeamtliche-datei(ドイツ)が公式ページです。
しかし、無料で登録できるからといって自力申請を推奨するわけではありません。特に初めての業者にとって、書類の形式や提出条件に不備があると「審査保留」または「却下」となり、再申請までに数週間かかることも珍しくありません。またEU離脱後のイギリスでは、従来とは異なる法的要件が適用されるため、現地のルールを熟知しているエージェントが必要不可欠です。
特に注意すべきは「税務代理人」制度。2021年以降、英国に拠点を持たない事業者がVAT登録を行う場合、「英語で書かれた納税義務者代理契約(Tax Representative Agreement)を提出する必要があり、現地の代理人が必須となります。この代理人は「法的責任を持つ第三者」であり、誤った申告や還付申請でのミスに対しても連帯責任があるため、信頼性が高い専門機関を選ぶことが不可欠です。
一方でドイツでは税務代理人の義務はありませんが、「VAT登録後に3か月以内に現地住所と代表者名を届け出る」という要件があり、実質的に「自社運営」と同様の管理負担がかかります。そのため多くの輸出業者がオランダやベルギーなどの中立的な国で登録を行うケースが増えています。

実際の登録手順は以下の通りです:
- ① 登録対象国を決定(例:イギリス、ドイツ。売上が10万ユーロ未満なら一カ所でOK)
- ② 現地の代理人または税理士を選定・契約
- ③ 必要書類を準備(会社登記簿、事業者証明、住所確認書など)
- ④ 代理店を通じてオンライン申請。本人認証や法人代表者の写真も必要。
- ⑤ 登録完了後はVAT番号が発行され、通関時にEORIと併記される。
登録費用については、日本国内の代行業者(例:アッシュマート)では1万円~3万円程度で初期設定が可能
ですが、英語力がある方は現地事務所に依頼することで半額以下での登録費用(平均2,500〜4,000ユーロ)を実現できます。特にオランダやベルギーの税理士事務所は、日本語対応も可能なところが多く、コストパフォーマンスに優れています。
注意点:登録完了後6か月以内に初回のVAT申告書(Return)を提出しなければならないため、「初期費用が安いから」と安易な選定は避けましょう。実績のあるエージェントであれば、申請フォーマットもサポートしてくれます。
EORI登録:通関手続きに必須の輸出者番号
EORI(Economic Operator Registration and Identification)はFBA納品における「通関管理者」を示す国際識別コードであり、Amazonヨーロッパ販売では必須要件です。
EORI登録自体もオンラインで無料申請可能ですが、EORI番号取得後は「輸出者としての責任」が発生するため、事前に通関手配と物流ルートを明確にし、販売計画と整合させる必要があります。
登録申請先は各国の税務当局・海運局。日本から直接輸出する場合は、「JPN0123456789」のような形式で番号が発行されます(JPN:Japan、その後に数字)。このEORIを用いてクーリエ会社や通関業者と取引を行います。
重要:EORIは「個人名義」でも登録可能ですが、Amazon FBAでは法人としての運営が必須であり、EORI番号を誤って使った場合や、通関時の記載ミスによる税金滞納・貨物差し押さえリスクがあるため、「代理店に依頼して登録」することが一般的です。
費用相場:国内代行業者で5,000〜12,000円、現地代理人では3,000~6,000ユーロ(約48万円)程度。ただし「固定費ゼロ」「還付金からパーセンテージ」のモデルは、売上が少ないうちは非常に有利です。
登録後には以下のチェックリストを実施することをお勧めします:
さらに、イギリス・ドイツ市場で売れている商品は「実用性」「耐久性」が高く、「シンプルデザイン+環境配慮素材」に傾向がある。特にドイツでは品質重視の購買行動が多く見られ、レビュー数100件以上かつ平均評価4.3以上の商品を優先的にリサーチするべきです。
実際のリサーチツールとしては、「Jungle Scout」や「Helium 10」といったアメリカ向けツールも利用可能ですが、欧州ではドイツ語・英語併記のレビュー内容が重要となるため、言語フィルター設定を正しく行うことが不可欠です。
Amazon輸出欧州FBA倉庫への発送方法は?
欧州PAN-EU FBAでは一か所の倉庫に納品すればAmazonが各国に自動分配する仕組みがあり、複数拠点への個別発送より物流コストを大幅に削減できる。

Amazon輸出ヨーロッパ(イギリス・ドイツ)におけるFBA販売では、自社でインポーター登録をしない限り、クーリエ配送での通関が成立しません。そのため発送方法は、「輸入者」の設定に大きく依存します。
DHLやFedEx、UPSなどの国際クーリエを利用した直送が基本ですが、これらのサービスでは「インポーター(輸入者)名義」を必須で登録する必要があります。これは現地の法人・個人名でも構いません。
特に注意が必要なのは、「自社名義での通関手続きは日本から発送する場合、VAT登録とEORI番号がなければ不可能」という点です。インポーターを現地パートナーに任せると、その人のVATナンバーで通関処理が行われるため、「自社の業務として取り組む」ことが難しくなります。
DHL eCommerce EuropeやFedEx International Forwardingは「FBA納品専用プラン」を提供しており、発送代行会社と連携することでインポーター名義の設定もスムーズに可能です。特にイギリス・ドイツ向けには、現地で在庫管理や通関対応が可能な15日以内での納品実績がある業者を選ぶことが推奨されます。
「インポーターを自分に設定しよう」という案は、VAT登録とEORI番号の取得が前提であるため、未取得で試みるのはリスクが高い。最初から代行会社を利用することで、「手続き負担」も最小限に抑えられます。
☐ インポーター名義を現地パートナーにする場合のVAT登録義務確認
☐ 発送代行会社選びで「FBA納品対応実績」があるかチェック
☐ DHL/FedEx/UPSでの直送に際して、通関用書類(インボイス・輸出申告書)の準備を事前に行う











