Amazonで販売を続けていると何気ないことでアカウントが停止してしまうことがあります。
今回はそのようなAmazonアカウントの停止の事態に備えてできる対策とアカウントが停止してしまった時の対応方法をまとめました。
目次
Amazonアカウント停止になる理由と対策
アカウント閉鎖になってしまうと、新たに商品を販売できないだけでなく未払いの売り上げが没収される・FBAを使っていると商品が全て送り返されるといリスクもあります。
アカウント停止となる原因は主に以下の9つです。
- 並行輸入品または偽物を正規品のページに出品
- 商標に違反する
- ユーザーが商品注文後にキャンセルを繰り返す
- 配送遅延を繰り返す
- 悪い評価率が増える
- ユーザーからの質問に対する回答遅延を繰り返す
- 同人系、アダルト系商品を販売
- 重複アカウントの存在の発覚
- 他のアカウントと関連付けられる
並行輸入品または偽物を正規品のページに出品
1発アウトに見えて、実は間違って出品してしまう場合もあるのでその商品の出品が停止されるだけでアカウントが停止されることは少ないです。
複数繰り返すと当然アウトなので気をつけましょう。
特にツールを使っている人はASINで同一の商品と判断していることが多いと思いますが別の商品でも共通のASINで繋がってしまっている場合があります。
そのような場合でもAmazonは責任を取ってくれないので注意が必要です。
商標に違反する
商標を取っているページへの出品を行った場合もアカウント停止になる可能性が非常に高いです。
J-Plat-Patという特許・商標検索サイトで商標が取得されているかチェックすることができるのでチェックしましょう。
なお商標取得までは半年ほどかかるので運悪く自分が商品を出す時は商標が取られていなくても後から商標違反で出品を取り下げられることもあります。
これは経験がありますが商品の出品が止められるだけでアカウントには影響しませんでした。
ユーザーが商品注文後にキャンセルを繰り返す
キャンセルを繰り返するのが一番アカウント停止に影響します。
無在庫出品者のアカウントが停止しやすい理由がこれです。
配送遅延を繰り返す
配送遅延を繰り返しすぎるとアカウント停止の対象になります。
FBAでは問題ありませんが出品者出荷の場合はリードタイムを長めにとっておきましょう。
悪い評価率が増える
悪い評価率、配送遅延率、キャンセル率は3大指標になっているので気をつけましょう。
なお出品者に対する評価にたまに商品の問題点を書く人がいますがこれはセラーサポートに
連絡すれば消してもらえますので偽物やあまりに質の悪い商品を販売したりしない限り実は悪い評価が貯まることはほぼありません。
ユーザーからの質問に対する回答遅延を繰り返す
回答遅延だけではアカウント停止になりませんが配送遅延などと合わせて総合的に判断材料に使われることが知られています。
同人系、アダルト系商品を販売
これは実際に報告されたケースですが元々は販売可能であった商品が後から販売禁止になり過去に遡ってアカウントを停止されたケースが報告されています。
重複アカウントの存在の発覚
複数アカウントの運用は禁止されているためクレジットカードや登録情報から重複アカウントの存在が発覚すると片方あるいは両方が停止されることがあります。
他のアカウントと関連付けられる
自分で他のアカウントを持っていない場合でもアカウントが閉鎖した人のPCでAmazonにログインしたり同じwifiを使った時にアカウント審査が入ったケースが何件か報告されています。
IPアドレスの一致は特に見られます。
しかし管理アカウントで閉鎖済みアカウントで使ったIPアドレスを使うとアカウント審査が入る可能性があるもののユーザー権限を発行したアカウントで閉鎖済みアカウントで使ったIPアドレスを使っても影響はありません。
そのため普段から全ての権限を付与した外注アカウントを発行してそちらでしかログインしないことをおすすめします。
基本的にはユーザー思考でいればアカウントが閉鎖されることはありませんが要注意なのは他のアカウントと関連付けられるというところです。
フリーwifiなどで同じIPでセラーセントラルにログインしただけで全く違反を犯していないのにアカウントが閉鎖されたという例が多数報告されています。
その旨をAmazonに説明しても取り合ってもらえなかったそうです。
こういった部分で最近のAmazonはやりすぎな印象がありますが文句は言っていられません。
リスク管理が甘くフリーwifiでログインしてしまった事を反省するしかありません。
ユーザー権限の付与は簡単にできることなので必ずやりましょう。
それぞれ違反しないように普段から心がけておきましょう。
Amazonアカウント停止時の復活方法
アカウント停止時はAmazonへの改善計画を提出することで復帰出来る可能性があります。
Amazonへの改善計画書を書く際のポイントは以下の通りです。
- Amazonへの謝罪を最初にする
- 停止になった理由とそれに対する改善策を述べる
- リミットは17日間
- 一度の改善策提出でOKになることは稀
Amazonへの誠意をいくら見せたところで具体的な改善策がなければアカウント閉鎖から逃れるのはできないのでさらに以下の部分に気をつけましょう。
- 問題の所在
- 責任の所在
- 改善策の内容
- 改善策の実行体制
- 改善までどれくらいかかるか(根拠付きで)
などをまとめて提出しましょう。
今まで10件以上アカウント停止になった人の復帰を手伝ったことがありますがそのうち7割くらいの人が復帰できました。
そして一発で復帰できた人は0人です。
Amazonからの返事を受け2度3度と、必要書類を提出することで復活を遂げたので一度却下されたからといって簡単に諦めないようにしましょう。
なおそれでも閉鎖してしまう時は閉鎖してしまいます。
この世の終わりのように考えるのではなく以下の方法で新しいアカウントの作成を目指しましょう。
Amazonアカウントが閉鎖されたらどうするべき?
結論から言うとAmazonアカウントが停止でなく閉鎖された場合同一名義の再開は99%無理です。
そもそも閉鎖されるにはそれなりの理由があります。
正直最近のAmazonは横暴な所もあると思うのですが基本的には正当な理由です。
一度アカウントが閉鎖されたら基本的にはいくら弁明しても無理です。
アカウント審査の段階では正しく対応すれば8割くらいの確率で復帰できます。
復活したというケースもありますがそれでも半年以上かかっているケースがほとんどなのでAmazonでの販売を続けたいのであれば別名義で新規アカウント作る必要があります。
実際に不慮の事故でAmazonアカウントを剥奪されてしまったクライアントがAmazonでの販売を再開できるようにした流れを書きます。
名義等は全て変える
- 銀行口座
- クレジットカード
- 電話番号
- 住所
- メールアドレス
- IPアドレス
- クッキー・キャッシュ
以上のものを以前のものと変える必要があります。
IPアドレスを変える方法
- モデムの電源を2日ほど落とす(プロバイダによっては変わらない場合あり)
- ポケットwifiを使う
- クラウドデスクトップを使う
クッキー・キャッシュを消す方法
まずクッキーにはブラウザクッキーとフラッシュクッキーの2種類がありますが最近はブラウザの機能で両方消せます。
ブラウザクッキーを消す
フリーソフトのCCleanerなどをを使えば、どのブラウザでも履歴を削除する事が出来ます。
手動での削除する場合は、google なで「ブラウザ名 履歴 削除」などで検索すると解決策が出てくるはずです。
もしくはGoogle Chromeを例にすると履歴→全履歴を表示→以下の画像のチェックボックスをチェック→削除の流れで消すことができます。
フラッシュクッキーを消す
AdobeのWebsite StorageSettings panelでも消せますが最近は先ほどのブラウザクッキーと同時に消せます、対応していないブラウザの場合Adobeを使ってください。
IPアドレス・クッキーなどがよくわからない方へのおすすめ
IPアドレスやクッキーの仕組みがよくわからない、あるいは間違えて不意に以前アカウントが停止した際のインターネット回線を使ってしまうことが怖い、という方はリモートデスクトップを使うことをおすすめします。
お名前.comのリモートデスクトッププランがおすすめです。
アカウントを作ってユーザー権限を発行したら以前使っていたPCでログインしても問題ないので性能は一番低いものでOKです。
ただしいつかユーザー権限を付与したPCの情報も見てくる時代が来るかもしれないのでなるべくならリモートデスクトップ内でしかAmazonの作業をしないことをおすすめします。
メールアドレスもリモートデスクトップ内で開くもの専用のものを作りましょう。
以前のPCでAmazonからのメールを開いて関連付けられたという報告も多数上がっています。
Amazonアカウント作成に関するよくある疑問
MACアドレスは関係あるの?
MACアドレスをLANを通して取得することは出来ません。
ブラウザやOS、デバイスはjavascriptを通して判別できるのですがそれと混同している人が多いようです。
そのため以前使ったPCで他の情報全てを変えたのに再びアカウントが凍結したという人はクッキーやキャッシュが残っている可能性大です。
自分名義の他のクレジットカードは使えるか?
これは同姓同名もいるから大丈夫と言われていて実際現在までの所大丈夫なようですがどう考えても担当者はチェックしていると思います。
例えばトクガワヨシムネという名義の人がいたとしてアカウント凍結して1週間後に別のカードでトクガワヨシムネという人が新規アカウントを申請してきたら一発アウトとは言わないまでも細かくチェックするはずです。
今大丈夫でも1年後に以前のアカウントと関連付けられて閉鎖、という例も数多く知っています。
繰り返しになりますが同一名義人での作成はもう無理だと思ってください。
例えばAさんがBさんに代理出品してもらっているとしてAmazonからそれを見たらどう見てもBさんが出品しているようにしか見えません。
この状態を作らないとダメです。
家族名義は今の所大丈夫と言われていますが上述の理由から苗字の違う親戚や会社のスタッフに手伝ってもらったほうが確実です。
※Amazonアカウントの名義貸しはグレーな所なので自己判断でお願いします。
ちなみに法人でスタッフに名義を借りる場合個人口座で売り上げを管理しているが税法上問題ないかということですが、売り上げを財務上、税務上、しっかり付けていれば、違法ではありませんが税務署の印象は悪くなります。
電話番号として050系アプリは使えるか?
PIN認証をする時に以前凍結したアカウントの電話番号を持ったスマホに050から始まる電話番号を取得できるアプリを入れてPIN認証しても分からないのか、ということですがこれは分かりません。
そのため使って大丈夫です。
Vプリカは使えるか?
匿名性を持ったVプリカならAmazonアカウントを作れるか?というと以前は作れたようですがVプリカで作る人が増えたからか今では一旦審査が入ります。
つまりVプリカを作った元の振込先まで見られます。
しかしここは自分のカードや口座からではなく家族や友人に手伝ってもらう必要がありそれなら結局別名義で作っているのと変わらないのであまり効果的とは言えません。
Amazonからのメールに要注意
Amazonのからのメールにはwebビーコンが仕込まれていると言われています。
webビーコンを使えばIPアドレス、プロバイダホスト名、閲覧時刻、閲覧時間、閲覧したURL、
Cookie、JavaScriptを利用するとさらに利用しているブラウザの種類、モニタの解像度まで分かってしまいます。
imgタグを使うかjavascriptを使うのが一般的ですがソースを見た限りだとimgタグを使った追跡は行っていないようですね。
javascriptの部分はエンコードされていて細かく見ようとは思わなかったのですがおそらくここでしょう。
それより気になるのはAmazonからの一部のメールには開くことのできない画像ファイルが添付されていることです。
私の知らない方法でこれを使って追っている可能性も少しだけあります。
(さすがにバレバレなので可能性は低いと思いますが)
Amazonに偽装したフィッシングメールも流行っているようなので画像ファイルは開かないように気をつけて下さい。
せっかく他のPCやクラウドデスクトップで新規アカウントを作ることに成功しても一度アカウントを作ったことのあるIPでメールを開けば止まります。
これは再開を手伝っている時に実感しました。
1度は新規アカウントを作れたものの以前のPCでメールを間違えて触った直後にアカウント停止のメールが来たとのことなので間違いないでしょう。
Amazonでの販売は諦め他のチャネルで販売するのも一つの手
最近ではヤフオクがかなり使いやすくなっていますしメルカリ販売での商品の回転率も目を見張るものがあります。
Amazonログイン&ペイメントや楽天ID決済の台頭でネットショップも息を吹き返してきています。
LINEコマースも将来的に伸びてくるでしょう。
一度閉鎖されてからのAmazonで新規アカウント作成を目指すとしても常に閉鎖されるリスクは考え他のチャネルでの
販売方法をぜひ考えてください。
初心者のうちはキャッシュフローのいいヤフオクがやはりオススメです。
また事業売買としてAmazonアカウントの販売を購入することでもAmazonでの販売を再度行うことが出来るようになります。
しかしこの場合は事前にAmazonセラーサポートに相談しておかないと過去に凍結したアカウントと紐ついてしまう可能性がありますので注意しましょう。
Amazonアカウント閉鎖の対策方法・復帰方法についてのまとめ
- アカウント閉鎖は予防が何よりも肝心
- IPアドレス以外の原因では普通にやっていれば閉鎖しない
- 同一名義での新規アカウント作成は難しい
- Webメールを開く際のIPにも注意
- 他販売チャネルも検討するべし
基本的にはアカウント停止対策を普段からきちんとして審査が入ったら証拠となる資料や画像を用意しておきましょう。
審査が入ってから集め始めていては遅いです、アカウント審査が入る前に用意しておく必要があります。
そして最悪アカウントが停止してしまった場合は自分名義は諦めて、家族名義のアカウントなどを手に入れましょう。
この際再発防止のためリモートデスクトップ内でアカウントを作成し、ユーザー権限を発行し以降そのアカウントでしかログインしないようにしましょう。