「メーカー仕入れはもう飽和している」「個人では無理」「儲からない」
こんな話を聞いて、メーカー仕入れを諦めようとしていませんか?
ちょっと待ってください。その情報、本当に正しいでしょうか?
結論から言います。メーカー仕入れは、正しい方法を知っていれば独占契約が可能なため、飽和することはありません。そして、今でも十分に儲かるビジネスモデルです。
私は2013年から物販ビジネスに取り組んでいますが、その頃から「メーカー仕入れは飽和した」と言う人はいました。でも、10年以上経った今でも、私を含め多くの人がメーカー仕入れで安定的に利益を出し続けています。
なぜこんなことが可能なのか。今から、メーカー仕入れの本質と、なぜ飽和しないのか、そして個人でも十分に取り組める理由を詳しく解説していきます。
目次
なぜ「メーカー仕入れは飽和している」と言われるのか

初心者が陥りやすい思考パターン
「〇〇は飽和している」というのは、実は初心者が最も言いがちなセリフです。
なぜ初心者ほど「飽和」という言葉を使いたがるのか。それは、自分が上手くいかない理由を外部要因に求めたいからです。「自分の努力不足」ではなく「市場が飽和しているから」という理由の方が、心理的に楽なんですね。
でも、ビジネスモデルを冷静に分析すれば、飽和しやすいビジネスと飽和しにくいビジネスははっきりと区別できます。
飽和しやすいビジネスモデルとは
飽和しやすいビジネスには共通点があります。
- 参入障壁が低い
- 差別化が難しい
- 誰でも同じ商品を扱える
- 価格競争に陥りやすい
例えば、単純な転売ビジネスを考えてみましょう。Amazonで安い商品を見つけて、メルカリで高く売る。これなら誰でもすぐに始められます。でも、同じことを考える人が増えれば、当然価格競争になり、利益は薄くなっていきます。
メーカー仕入れが飽和しない理由
一方、メーカー仕入れはどうでしょうか。
メーカー仕入れの最大の特徴は、独占契約を結べるということです。
例えば、あなたがアメリカのスポーツ用品メーカーと日本での独占販売契約を結んだとします。その瞬間から、日本でその商品を扱えるのはあなただけになります。
1万人が同じビジネスに参入しようが、10万人が参入しようが、あなたの独占商品には誰も手を出せません。これが、メーカー仕入れが構造的に飽和しない理由です。
独占契約の現実的な可能性
独占契約は本当に可能なのか
「でも、独占契約なんて大企業じゃないと無理でしょ?」
そう思われるかもしれません。確かに、ナイキやアディダスのような巨大ブランドの独占権を個人が取るのは現実的ではありません。
でも、世界には数百万のメーカーが存在します。その多くは、新しい市場を探している中小メーカーです。
私が実際に独占契約を結んだ例をお話ししましょう。
実例1:ドイツの工具メーカー
ドイツの小規模な工具メーカーとの出会いは、展示会でした。彼らは素晴らしい製品を作っていましたが、日本市場への進出方法がわからず困っていました。
私は以下の提案をしました:
- 日本市場の分析レポートを提供
- 初年度の販売計画を提示
- マーケティング戦略の共有
- 最低購入数量の保証
結果、関東地方での独占販売権を獲得。競合がいないため、適正価格で販売でき、利益率30%以上を維持しています。
実例2:アメリカのアウトドアブランド
アメリカの新興アウトドアブランドは、日本進出を検討していましたが、大手代理店は相手にしてくれませんでした。
私はSNSを通じて直接コンタクトを取り、以下を提案:
- クラウドファンディングでのテストマーケティング
- インフルエンサーを活用したプロモーション
- 日本の気候に合わせた商品改良の提案
半年間の実績を見て、オンライン販売の独占権を獲得。現在は月商500万円以上で推移しています。
独占契約を獲得するための条件
独占契約は、決して夢物語ではありません。ただし、以下の条件を満たす必要があります:
- 実績の提示
- 最初は通常取引から始める
- 3-6ヶ月の販売実績を作る
- データで成果を証明する
- 明確な販売計画
- 年間販売目標の設定
- マーケティング戦略の提示
- 投資計画の共有
- 最低購入数量の保証
- リスクを共有する姿勢
- 段階的な数量増加プラン
- 在庫投資への覚悟
- パートナーシップの姿勢
- 単なる仕入れ先ではない関係
- ブランド価値向上への貢献
- 長期的なビジョンの共有
「メーカー仕入れは飽和している」と言いたい人たちの心理

酸っぱい葡萄の心理
イソップ物語に「酸っぱい葡萄」という話があります。キツネが高い所にある葡萄を取ろうとしますが、届きません。そこでキツネは「あの葡萄はきっと酸っぱいに違いない」と自分に言い聞かせて立ち去ります。
メーカー仕入れに対しても、同じような心理が働きます。
- 英語ができないから海外メーカーとは取引できない
- 資金が少ないから大量仕入れは無理
- 経験がないからメーカーは相手にしてくれない
こうした理由で諦めそうになったとき、「どうせ飽和しているから」という理由を探してしまうのです。
情報発信者への疑念
また、「稼げる方法を人に教えるはずがない」「教えている時点で詐欺」という意見もよく聞きます。
確かに、怪しい情報商材も多いのは事実です。でも、考えてみてください。
- 株式投資の本は山ほど出版されている
- 不動産投資のセミナーは毎日開催されている
- 経営コンサルタントという職業が成立している
なぜこれらは問題ないのに、物販ビジネスの情報発信だけが怪しいと思われるのでしょうか。
正しい情報を見極める力
重要なのは、情報の質を見極める力です。
良質な情報の特徴:
- 具体的な数字やデータがある
- メリットだけでなくリスクも説明している
- 再現性のある方法論がある
- 実績の証拠がある
避けるべき情報の特徴:
- 「誰でも簡単に」「1日5分で」などの誇大表現
- 具体的な方法が不明瞭
- 成功事例ばかりで失敗談がない
- 高額な情報商材の購入を急かす
メーカー仕入れは個人でも可能か
個人事業主でも取引は可能
「メーカーは法人としか取引しない」という話もよく聞きます。
確かに、日本の大手メーカーの中には、法人限定の企業もあります。でも、それは全体のごく一部です。
個人でも取引可能な理由:
- 海外メーカーは柔軟
- 特に欧米のメーカーは実力主義
- 販売能力があれば個人・法人は問わない
- むしろ熱意ある個人を評価することも
- 中小メーカーは販路を求めている
- 新規開拓に積極的
- 小回りの利く個人事業主を歓迎
- 大手が相手にしない規模でもOK
- 実績があれば問題ない
- 最初は小規模でも実績を作れば信頼される
- 売上が伸びれば法人化すればいい
- 多くの成功者が個人からスタート
個人が直面する課題と解決策
確かに、個人には個人なりの課題があります。でも、すべて解決可能です。
課題1:信用力の不足
解決策:
- 事業計画書をしっかり作成
- 過去の実績(他の事業でも可)を提示
- 小額から始めて信頼を積み上げる
- 前払いや短期決済で信用リスクを軽減
課題2:資金力の限界
解決策:
- 日本政策金融公庫の創業融資(個人でも可)
- クラウドファンディングの活用
- 少量多品種戦略で資金を分散
- 売れ筋に絞った効率的な仕入れ
課題3:業務処理能力
解決策:
- 外注やツールを活用
- 段階的に規模を拡大
- 効率的なオペレーション構築
- 必要に応じてパートナーと協業
そもそもメーカー仕入れは儲からないのか
利益率の真実
メーカー仕入れの利益率は10~20%程度と言われます。これを聞いて「低い」と感じる人もいるでしょう。
確かに、OEM商品なら利益率50%以上も可能です。でも、ちょっと待ってください。
利益率と利益額の違いを理解する:
- 利益率50%の1,000円商品を1個売る → 利益500円
- 利益率15%の10,000円商品を20個売る → 利益30,000円
どちらが儲かっているでしょうか?
高利益率ビジネスの落とし穴
高利益率を追求するビジネスには、見えないリスクがあります。
OEMや高利益率商品のリスク:
- 在庫リスクが大きい
- 売れなければ大量の不良在庫
- 商品開発の失敗リスク
- トレンドの変化に弱い
- 初期投資が大きい
- 金型代、デザイン費用
- 最小ロットが大きい
- マーケティング費用
- 時間と労力がかかる
- 商品開発に数ヶ月
- 品質管理の手間
- クレーム対応の負担
メーカー仕入れの本当の収益性
メーカー仕入れの魅力は、安定性と拡張性にあります。
実際の収益例:
私の扱っているアメリカ製フィットネス器具:
- 仕入れ単価:$50(約7,500円)
- 販売価格:12,800円
- 利益:5,300円(利益率約41%)
- 月間販売数:200個
- 月間利益:106万円
これが1商品だけの数字です。同様の商品を10種類扱えば、月間利益は1,000万円を超えます。
回転率の重要性
物販ビジネスで重要なのは、利益率だけでなく回転率です。
高回転商品のメリット:
- キャッシュフローが良い
- 在庫リスクが低い
- 市場の反応がすぐわかる
- 資金効率が高い
利益率15%でも月3回転する商品なら、年間の投資収益率は540%(15%×3回×12ヶ月)になります。
なぜ今メーカー仕入れなのか
市場環境の変化
現在の市場環境は、メーカー仕入れに追い風です。
有利な環境要因:
- ECの普及
- 海外メーカーも日本のEC市場に注目
- 物理的な店舗が不要
- 全国展開が容易
- コミュニケーションツールの発達
- Zoom等で海外とも簡単に商談
- 翻訳ツールの精度向上
- SNSでダイレクトにコンタクト可能
- OEMとの差別化
- OEMは競合が増えて難易度が激化
- メーカー仕入れは独占契約で差別化可能
- 商品の品質が高い
- 決済システムの進化
- 国際送金の簡便化
- エスクローサービスの普及
- 為替リスクヘッジツール
参入障壁が価値を生む
メーカー仕入れには確かに参入障壁があります。でも、それこそが価値なのです。
参入障壁の例:
- 英語でのコミュニケーション
- 初期投資の必要性
- 輸入規制への対応
- 品質管理の責任
これらをクリアできる人が少ないからこそ、高い利益率を維持できるのです。
成功するメーカー仕入れの具体的戦略
ステップ1:市場選定と商品リサーチ
成功の第一歩は、適切な市場と商品の選定です。
狙い目の商品カテゴリー:
- 趣味・専門性の高い商品
- ターゲットが明確
- 価格より価値を重視
- リピート購入が期待できる
- 日本未上陸ブランド
- 競合がいない
- 話題性がある
- 独占契約を取りやすい
- B2B展開可能な商品
- 個人だけでなく法人需要
- 大口取引の可能性
- 安定した需要
ステップ2:メーカー開拓の実践方法
効果的なアプローチ方法:
- LinkedIn活用法
検索キーワード例:
- "[Product category] manufacturer"
- "Export manager [Country]"
- "International sales [Industry]"
コンタクトメッセージ例:
"Hi [Name], I'm reaching out from Japan where there's growing
demand for quality [products]. I'd love to discuss potential
distribution opportunities. Could we schedule a brief call?"
- 展示会戦略
- 事前にターゲット企業をリストアップ
- 日本市場データを準備
- 名刺とパンフレットは必須
- その場で次のアポを取る
- ダイレクトメール戦略
- 週10社を目標に送信
- 返信率は5-10%が目安
- フォローアップは必須
- 断られても関係は維持
ステップ3:交渉と契約
交渉で押さえるべきポイント:
- 価格交渉
- 数量による段階的価格設定
- 年間契約でのボリュームディスカウント
- 支払い条件での優遇
- 為替変動への対応
- 独占権の交渉
- まずは限定的な独占から
- 実績に基づく拡大
- 最低購入数量とのバランス
- 更新条件の明確化
- 品質保証
- 不良品の扱い
- 返品条件
- 品質基準の明文化
- 検査体制の確立
ステップ4:販売戦略の構築
高利益を維持する販売方法:
- ブランディング戦略
- ストーリーテリング
- 独自の価値提案
- 顧客教育
- コミュニティ形成
- マルチチャネル展開
- 自社EC(利益率最大)
- Amazon(集客力)
- 楽天(ポイント需要)
- 実店舗(体験価値)
- 価格戦略
- 価値に基づく価格設定
- 競合との差別化
- バンドル販売
- 会員制度の導入
よくある失敗パターンと対策
失敗パターン1:最初から大きく始めすぎる
症状:
- いきなり大量発注
- 複数商品を同時展開
- 大きな独占権を要求
対策:
- スモールスタートの徹底
- 1商品で成功体験を作る
- 段階的な拡大戦略
失敗パターン2:価格だけで勝負する
症状:
- 最安値を追求
- 価値提案がない
- 差別化できていない
対策:
- 付加価値の創出
- ターゲットの明確化
- ブランド力の構築
失敗パターン3:在庫管理の失敗
症状:
- 過剰在庫
- 欠品の頻発
- キャッシュフローの悪化
対策:
- データに基づく発注
- 安全在庫の設定
- 定期的な在庫見直し
今から始める人へのアドバイス
必要な初期投資
メーカー仕入れを始めるには、最低でも50万円の資金が必要です。理想を言えば、100万円以上あると選択肢が広がります。
資金の内訳例:
- 初回仕入れ:30万円
- 送料・関税:5万円
- マーケティング:5万円
- 運転資金:10万円
資金調達の選択肢
利用可能な資金調達方法:
- 日本政策金融公庫
- 創業融資は個人でも可
- 金利が低い
- 返済期間が長い
- クラウドファンディング
- 在庫リスクなし
- マーケティング効果
- 資金調達と同時にテスト販売
- 補助金・助成金
- 小規模事業者持続化補助金
- ものづくり補助金
- 各自治体の支援制度
学習と実践のバランス
効果的な学習方法:
- 実践しながら学ぶ
- 小さく始めて経験を積む
- 失敗から学ぶ姿勢
- PDCAサイクルの徹底
- メンターを見つける
- 成功者から直接学ぶ
- 具体的なアドバイスを得る
- ネットワークの活用
- 継続的な情報収集
- 業界動向の把握
- 新しい手法の研究
- 競合分析
まとめ:メーカー仕入れの本当の可能性
メーカー仕入れは、決して飽和していません。むしろ、これからがチャンスです。
メーカー仕入れが飽和しない理由:
- 独占契約により競合を排除できる
- 世界中に無数のメーカーが存在する
- 新商品が次々と生まれている
- 参入障壁が適度に高い
個人でも成功できる理由:
- 海外メーカーは実力主義
- 小回りの利く個人の強み
- 情熱と行動力があれば道は開ける
- 必要なツールやサービスが充実
十分な収益性がある理由:
- 中間マージンのカット
- 独占による価格決定権
- 複数商品での収益積み上げ
- 安定したビジネスモデル
確かに、メーカー仕入れには一定のハードルがあります。英語力、資金力、交渉力など、求められるスキルも少なくありません。
でも、だからこそチャンスなのです。誰でも簡単にできることに、大きな利益は生まれません。適度な参入障壁があるからこそ、それを乗り越えた人には大きなリターンが待っています。
私が2013年に物販ビジネスを始めたとき、すでに「飽和している」と言われていました。でも、10年以上経った今でも、新しいメーカーと出会い、新しい商品を扱い、売上を伸ばし続けています。
大切なのは、「飽和している」という言葉に惑わされず、自分の目で確かめ、自分の手で挑戦することです。
正しい方法を学び、地道に実践すれば、メーカー仕入れは今でも、そしてこれからも、安定的に高収益を生み出すビジネスモデルであり続けるでしょう。
あなたも「飽和している」という幻想から抜け出して、メーカー仕入れの本当の可能性に挑戦してみませんか?