この記事ではAmazon広告経由で商品が売れない時に見直すべき項目について紹介します。
まず前提としてAmazonでの販売において広告経由で利益が出る状態が最強だと覚えておいてください。
ビジネスに慣れていない人は広告を使わないで売れる時の方が利益率が高いし使わないで済むなら使わない方がいいと考えてしまいがちです。
しかし以下の二つを見比べればどちらがいいかは明らかです。
A:広告なし 販売数 月20個
販売価格5000円 利益2500円
利益総額=2500×20=5万円
B:広告あり 販売数 月100個(広告経由80個)
広告経由分販売価格5000円 利益1000円
利益総額=2500×20+1000×80=13万円
また利益だけでなく広告を出すと販売数の増加により通常の検索順位の増加。キャッシュフローの健全化などその他の効果も見込めます。
ではなぜ広告を出稿することに悪いイメージを持つ人が一定数いるかというと広告を出稿することで赤字になっているためです。
全ての元凶はそこにあります。
そこでこの記事ではAmazon広告経由で商品が売れない時に見直すべき項目を解説していきます。
目次
Amazon広告経由で商品が売れない時に見直すべき項目
- 商品自体
- 商品画像
- レビュー
- 広告の掛け方
実は広告の掛け方自体の優先度は4番目になります。
上記3つがきちんと出来ていない状態で広告をかけるのは自殺行為です。
広告の掛け方について簡単にまとめると
- スポンサープロダクト→AIツール(休日やプライムデー、夕方に予算増加できるもの)を使用するのがいい、数字を追いやすい
- スポンサーブランド→動画広告が圧倒的にコスパがいいので動画を利用、ストアかブランドのメイン商材に対してかけるのがいい
- スポンサーディスプレイ→動画広告が圧倒的にコスパがいいので動画を利用、ストアかブランドのメイン商材に対してかけるのがいい
というのが特徴になっています。
そのためスポンサーブランドやスポンサーディスプレイも確かに重要なのですがやはりスポンサープロダクトで利益を出し経営を健全化出来ているかどうかが非常に重要なポイントとなっています。
ベースとなる考えとしては利益が出ている限り予算を上げていくことになります。
この考えにより売上が一気に増えます。しかし予算を上げていくとあるタイミングで利益率が低下するか予算を消化しきれなくなります。
前者の場合本来リーチするべき顧客以外にも広告が表示されていることが原因なので予算を上げるのをストップします。
後者の場合は競合の広告単価に負けて表示されていない広告が多いことが考えられるので広告費を増加させます。この際も利益率が悪化したら広告単価を上げるのをストップします。
この作業は平日、休日問わずやるべきでありまた平日、休日及びその時間帯によって戦略を変えるべき部分なのでAIに任せた方がいいです。
Amazonの商品価格を改定するのに価格改定系ツールを使わずに手動で変えている人はほとんど存在しません。それは休日や深夜であっても市場の状態に応じて価格を自動で変えるべきということを販売者が理解しているためです。
しかし広告運用においてはそれがまだ一部の販売者の間でしか行われていません。それは単に広告の重要性を理解していないからではなく広告を出すことにより赤字になってしまっていることが理由となっています。
しかしこの記事で紹介したように商品自体、商品画像、レビューの入れ方が適切であれば本来広告は適当にかけても利益が出ます。
そしてその状態で広告を適切にかけることで投資効率をよくしていくのが正解です。
元々利益率が低い状態で広告をかけても元の利益率以上に利益率が増えることなどありません。そのためビジネスモデル自体が破綻していると広告をかける意味がありません。
低回転率の商品を無在庫販売してあえて広告は使わないという戦略はあります。無在庫販売はそのようなビジネスモデルで成立しているため何も問題ありません。
広告のクリエイティブが効いてくる広告(Google広告やYoutube広告)であれば商品自体に中身がなくとも売ることは出来るかもしれませんがAmazonのスポンサープロダクト広告ではお馴染みの白抜き画像が表示されるだけなので市場に対して適切な商品を投下し適切なキーワードで広告が出るようし利益が出るものは予算や広告費増加、利益率が低くなる(Acosが高くなる)ものは切っていくというAIで機械的に出来る作業以外はすることなどありません。
そして機械でできる部分はヒューマンエラーを防ぐ意味でもコストを下げる意味でもAIに任せていくべきです。
AIモードではなくセミオートモードがおすすめな理由
私がプロデュースしているアマトピアというAmazon総合支援ツールの広告運用機能にはAIモードとセミオートモードという2つの機能があります。
セミオートモードと聞くとマニュアルターゲティングをイメージしてしまう方が多いと思うのでこれは私の命名ミスでそのうち変えようと思っていますがセミオートモードはルールをマニュアルで細かく設定可能なAIモードとなっており実質こちらもAIで動作することになっています。
AIモードが細かいことはよくわからないからボタンをポチポチして設定を終わらせたい、という人向けなのに対してセミオートモードでは以下の特筆すべき機能を使うことができます。
どちらも他のツールには存在しない唯一無二の機能です。
曜日・時間帯別の広告ルールの設定
曜日や特定の日時を基準に入札価格や停止、予算を管理することができる機能です。
土日、プライムデーの18~22時が特に売れることがデータで取れているのでその部分だけ予算をあげたり入札価格を上げるのがおすすめです。
一般的なAI広告ツールでは予算を一日で等分に振り分けることは出来ず広告費を使い切ったら出稿停止されたままです。重要な時間にだけ広告を出す、これだけでパフォーマンスが2倍近く変わってきます。
経費を軸としたルール設定
通常のAIモードでもACoSをトリガーとして広告費の増加や広告の出稿の停止などを行うことが可能ですがセミオートモードでは事前に商品別の仕入れ額や経費を入力することで利益を軸とした広告の管理を行うことが可能です。
これは上場企業で社員一人当たりの利益がNo.1の北の達人コーポレーションの代表木下さんの利益を5段階にした広告管理手法に基づいた手法です。私も広告を運用する際は真似させてもらっておりこの手法を採用してから運用成績が大幅に伸びた日を今でも覚えています。
他社のAmazon広告系ツールは海外製のツールの代理店となり販売しているだけなのに対して弊社は日本で自社開発しているのでこのような日本の広告管理体制で最大のパフォーマンスを発揮している方のやり方を踏襲した運用が可能となっています。
で計算しています。それらの数値をトリガーとした運用が可能です。
そのため少し複雑にはなってしまいますが広告で最大限の効果を発揮したいのであればセミオートモードを使って時刻の設定と経費の設定を必ずしてください。
時刻による広告予算や入札額や設定は当初こちらで自動化しようと思いましたが海外向けに使っている方も多く海外の休日やプライムデーなどがバラバラであるため一概に広告費を増加させる時間をこちらで自動で決めない方がいいと判断しそのような形になっています。
最初に2,3分かけて設定するだけなので必ず設定してください。研究のため他社のAmazon用AI広告ツールも利用していますがパフォーマンスは全然違います。
結局全体の平均点を取るようなAIよりも個別に特化させたパフォーマンスの方が成果が出ます。
皆が皆同じ商品を同じ仕入れ額で同じ人件費をかけていればシンプルなAIの仕組みだけでその中で一番を狙えますが現実はそうではないので結局個に最適化した上でAIをかけるのが一番です。
これはどの分野にも言えることですがAIに使われるのではなくAIを使いこなすことが大切です。
普通はここまで細かく動かすとサーバーが持たないのとユーザーに重要性が理解されづらい部分なので他社では絶対に追いつけない領域だと思っています。並列処理で破綻します。
アマトピアは利用者を1000社で打ち切っておりその人たちのためだけに開発・改良を続けているので全く問題ありません。
Amazon広告経由で商品が売れない時に見直すべき項目まとめ
スポンサーブランドやスポンサーディスプレイなどはクリエイティブ要素があるので創意工夫の余地がありますがスポンサープロダクトはひたすら自動化するべき部分でそこで上手くいかないのであれば前段階である商品そのもののマーケティング、商品画像の見せ方、レビューの入れ具合などを見直すべきです。
特に商品ページが大切になりますが結局商品選定自体が間違っていると他社と同じことしかアピール出来ないため、競合がデザインが弱いジャンルにしか参入できなくなってしまいます。売上が大きい、市場規模が強いジャンルで買っていくにはやはりリサーチ段階で勝負が決まってきます。
私の会社でもAIツールを完成させてからAmazon広告の運用代行の新規募集を停止していますがそれは
- 広告の掛け方の見直しだけでは改善できない問題がある場合が多い(商品画像、ビジネスモデル自体)
- 商品ページに問題がない場合広告運用(スポンサープロダクト)はただの作業なのでAIの方がパフォーマンスがいい
が理由です。
スポンサーブランド、スポンサーディスプレイも含めて依頼したいという案件だけ受けていましたが近いうちにスポンサーブランド、スポンサーディスプレイもツール上で運用できる仕組みが完成するためやはり今後新規募集することはありません。
広告運用の前段階として重要な商品開発や仕入れ全般に関するコンサルティングやAmazonの画像作成、広告用の動画作成の依頼は受けていますがこの部分は本を読み独学で試行錯誤したり自分で画像制作のデザイナーや動画クリエイターを育てたり外注するなどで代替できるのでぜひ挑戦してみてください。